コーヒーの名前の由来とその起源~カルディーの伝説~
コーヒーの名前の由来とは?
世界中で一日に15億杯も消費されているというコーヒー。中でもアメリカ人はコーヒーが大好きで、このうち5分の1がアメリカで消費されています。この日本語のコーヒーという名前も英語から来ていますが、ではそのコーヒー(coffee)の由来はご存知ですか?
コーヒー豆の原種で現在も産業的に栽培されているのは大きく分けてアラビカ種とロブスタ種のふたつです。このうちアラビカ種が約70パーセントを占めています。このアラビカ種のコーヒー豆の原産地として確実ではないながらも有力なのがエチオピアです。エチオピアではコーヒーのことをKaffa(カファ)と呼びますが、これはエチオピアの地名でもあり、これがどうやらコーヒーの語源のようです。また、エチオピア語で「力」という意味にもなるそうです。
さて、このKaffaがアラビアに伝わると、Qahwa(カワ)となり、それがトルコに伝わってKahve(カヴェ)となり、1650年ごろヘンリー・ブロントによりイギリスに伝えられてCoffeeに変化したようです。
コーヒーの起源
こんなにたくさんの人に愛されるようになったコーヒーですが、その起源については確かな記録や考古学的な証拠がほとんどありません。ここでは言い伝えられている説のうち有名なカルディーの伝説について紹介します。
カルディーの伝説
7世紀ごろ、アビシニア(現在のエチオピア)の南西部にあるカファと呼ばれる地域の山間にカルディという名前の山羊飼いの少年が住んでいました。ある日、飼っている山羊たちが普段はおとなしいのに興奮して跳ね回り、夜も寝ないことに気づき、不審に思いました。そこで、注意深く観察して、山羊たちが森に生えている赤い木の実を食べるとそうなることを発見し、自分もその実を食べてみました。するとどうでしょう。体中に力がみなぎり、頭は冴えわたり、気分がよくなるではありませんか。
カルディはこの話を近くのイスラム寺院の修道僧に話しました。しかし修道僧は悪魔の実だと言って火の中に投げ入れてしまいました。ところがその火の中からとても香ばしいいい香りがしてきます。それで火を消して食べてみたところ、修道僧も同じく頭が冴えわたる経験をします。修道僧は、お祈り中の眠気を覚ます効果があると考え、「神からの贈り物」として、エチオピアの寺院の夜のお祈りで宗教的な飲み物として使用されるようになったということです。
次回はオマールの伝説と、コーヒーの世界への伝播についてお話します。
エチオピア産コーヒー
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