サンタクロースって誰?由来はセント・ニコラオス
クリスマスの主人公は?
クリスマスと言えばあなたは何を連想するでしょうか。
サンタクロースとトナカイとそり、クリスマスツリーにキラキラのイルミネーション、ケーキとプレゼントと靴下とクリスマスカードにリース、色なら赤、緑、白…。
私は最近のそんな傾向に危機感を持っています!
いくらクリスマスが太陽神の誕生の冬至のお祝いから来ていたとしても、曲がりなりにもその大義名分はこの世の救い主であり神の独り子であるイエス・キリストの誕生を記念する日ではありませんか?
それなのにこの忘れられようはあまりにもひどいと思います。サンタクロースに主役の座を完全に奪われているようです。
サンタクロースって誰?
そもそも、サンタクロースなんて人物は聖書のどこにも載っていませんし、サンタクロースのモデルとされるセント・ニコラオス(ギリシア語発音)という人についても聖書には出ていません。
セント・ニコラオスまたは聖ニコラス(英語、スペイン語発音)、セント・ニコラウス(ドイツ語、ラテン語発音)などと呼ばれる人物は、4世紀ごろの小アジア(今のトルコ)のミラのカトリック教会の司教だった人で、カトリック教会など聖人を認める教派では聖人とされているそうです。
セント・ニコラオスについての有名な逸話が、貧しい3人姉妹の話です。近所に住む三人姉妹が貧しさゆえに身売りをしなければならないと聞いたニコラオスは、その家に金貨を投げ入れたところ、それが暖炉の前に干してあった靴下に入り、その金貨のおかげで3姉妹は身売りを避けられたのだとか。
このほかにも、誘拐した子どもの肉を売る肉屋で7年塩漬けにされた7人の子どもを救ったとか、無実の罪で死刑に処せられそうだった市民を救ったという言い伝えもあるそうです。
このように弱いものに救いの手を差し伸べ、数多くの奇跡をおこない、篤い尊敬を集めていたニコラオスはミラで大主教になり、亡くなってからも崇拝の対象となったようです。
このセント・ニコラオスのオランダ語読みがシンタクラースで、オランダでは14世紀ごろから彼の命日である12月6日をシンタクラース祭として祝う習慣があり、それが17世紀にアメリカへ渡ったオランダ移民によってサンタクロースとなったようです。
セント・ニコラオスもきっと素晴らしい人であったのでしょう。でも所詮は人です。クリスマスはやはりそのクリスマスという名称にも名前が刻まれている正当な主人公、神の子キリスト、イエスに思いを馳せたいものです。
この前のクリスマスの由来の記事ではマタイによる福音書のイエスが生まれる場面を載せたので、今度はルカによる福音書から。
メリークリスマス!!
イエス・キリストの聖誕の物語
ルカによる福音書2章より
1そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストから出た。 2これは、クレニオがシリヤの総督であった時に行われた最初の人口調査であった。 3人々はみな登録をするために、それぞれ自分の町へ帰って行った。 4ヨセフもダビデの家系であり、またその血統であったので、ガリラヤの町ナザレを出て、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。 5それは、すでに身重になっていたいいなづけの妻マリヤと共に、登録をするためであった。 6ところが、彼らがベツレヘムに滞在している間に、マリヤは月が満ちて、 7初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼らのいる余地がなかったからである。 8さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた。 9すると主の御使が現れ、主の栄光が彼らをめぐり照したので、彼らは非常に恐れた。 10御使は言った、「恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。 11きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。 12あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである」。 13するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神をさんびして言った、 14「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」。 15御使たちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼たちは「さあ、ベツレヘムへ行って、主がお知らせ下さったその出来事を見てこようではないか」と、互に語り合った。 16そして急いで行って、マリヤとヨセフ、また飼葉おけに寝かしてある幼な子を捜しあてた。 17彼らに会った上で、この子について自分たちに告げ知らされた事を、人々に伝えた。 18人々はみな、羊飼たちが話してくれたことを聞いて、不思議に思った。 19しかし、マリヤはこれらの事をことごとく心に留めて、思いめぐらしていた。 20羊飼たちは、見聞きしたことが何もかも自分たちに語られたとおりであったので、神をあがめ、またさんびしながら帰って行った。 21八日が過ぎ、割礼をほどこす時となったので、受胎のまえに御使が告げたとおり、幼な子をイエスと名づけた。
(参考)
ウィキペディア【サンタクロース】
ウィキペディア【ミラのニコラウス】
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