韓国の大学入試スヌンの第2外国語[日本語]の試験問題(過去問)を見てみよう
2021学年度スヌンの第2外国語『日本語』の試験問題
新型コロナ第3波が猛威を振るう中の2020年12月3日、厳戒態勢の中、最大限受験生に配慮して、韓国の大学入試共通試験であるスヌンが行われました。
(詳細は過去記事参照:コロナ禍の2021年度韓国の大学入試スヌンはどうなる?
驚きの韓国版のセンター試験、スヌン(수능:修能)事情!飛行機も着陸できない? )
スヌンで受験する教科は国語、数学、英語、韓国史、社会探求、化学探求、職業探求、第二外国語・漢文がありますが、この中の第2外国語には選択科目として日本語もあります。
第2外国語としての日本語の試験問題を見る機会は、普通の日本人にはあまりないのではないでしょうか。
スヌンが終わると問題はすべて公開されるので、今年実際に出題された問題を今日はご紹介します。
韓国語が読めなくてもたいていは「正しいものを選べ」か「適当なものを選べ」だと思えば大丈夫です。
全部で4枚あります。一度よかったら目を通してみてください。きっと新鮮ですよ。
問題を解いてみた感想
娘と一緒にざっと問題を解いてみました。
1番の「パイパイ」とか、2番の「れいじょこ」とかはかわいくて笑みがこぼれますが、実は濁音、半濁音や、長音、促音など韓国人が間違えやすい選択肢ばかりです。上手に話せる人でも書かせると間違えたりします。
3番は漢字の音読み訓読みが分かっていないと解けませんし、それ以降はフリガナなしで漢字が出てくるので、それなりの難易度があります。日本語の勉強で一番難しいのは何といっても漢字なのです。一つの漢字に何個も読みがありますし、まぁ、日本人でも読めない漢字はありますからねぇ。当然ですよね。
7番は言葉よりも文化理解の問題でしょうか。「おみくじ」や「引く」という言葉を知っていないと難しいですね。
9番の猫の話はおそらくは「となりのトトロ」、「猫の恩返し」、「ドラえもん」、「キティちゃん」のことだと思いましたがどうでしょうか。しかしうちの娘によると「猫バスは空を飛んでいない」そうです。そういわれてみれば電線の上を器用に歩いていたような…。
10番の面接の話はあいさつとお辞儀のタイミングの日韓の違いについてで興味深いです。似ているようで異なった文化や習慣を持つ両国のこのような違いを調べてまとめてみても面白いかもしれません。
11番や13番などを見るととても自然な口語体を学校で習っていることが分かります。
17番のようなグラフの読み取り問題もあれば、21番のようなEメールもあったり、多様な問題を出す努力がなされているのがうかがえます。
23番は新型コロナのせいですっかり韓国では日常と化したオンライン授業についての問題です。娘の通う韓国の学校は12月のいまだに学年ごとの交代登校が続いていて、3週に1週はオンライン登校になっています。この「案内」からは先生のオンライン授業での苦労が推し量れますね。
26番はボーナス問題でしょうか…。
28番は実力がわかる良い問題だと思います。韓国語にも助詞がありますが、助詞の使い方に日韓で少しずつ違いがあるので、かなり上手に話す人でも間違えやすいです。
29番は、今回一番気になった問題です。試験問題というよりクイズ??どれくらいの学生が正解できたのか知りたいものです。
ここに載せた問題の正解は下のリンクからみられます。
日本語の問題(引用元)
他教科の問題はこちら(韓国語)からみられます。
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