「韓国インテリア」って何だ?実際の韓国のインテリアは?
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「韓国インテリア」
今日ツイッターをあけたら「韓国インテリア」というのがトレンド入りしていました。
なんだそれ???韓国在住でも、いや、だから?そんな用語は初耳です。
どうやら、日テレ『ZIP!』の「キテルネ」で今朝紹介されたようです。
なるほど「#韓国インテリア」タグのインスタグラムの投稿数は検索したところ5万5千件に届きそうです。
いったい「韓国インテリア」とはなんぞや?ということで、調べてみました。
日テレ『ZIP!』による「韓国インテリア」の解釈
番組の中で後藤楽々さんに、「華やかでエレガントだ」と紹介されている「韓国インテリア」。その基本はナチュラルとホワイトなんだとか。
1.ナチュラル
韓国のカフェでよくあるような木目調のアイテムや観葉植物を取り入れて、温かみのある雰囲気にする。
↑最近韓国でも見かけるようになったこんなナチュラルな食卓。欲しい…。
↑最近韓国でよく見かけるカシワバゴムの木。大きなつやのある葉がいい雰囲気を作ってくれます。
↑こちらも韓国でよく見かけるグリーン、アンスリウム。赤いハート型の葉がかわいい。
↑小さな多肉植物も韓国では根強い人気があります。よく見るといろいろな形があってかわいいのです。専門店もあります。
2.ホワイト
家具などをホワイトで統一する。
↑こんな猫足の着いた家具も韓国ではよく見かけます。おしゃれだし床がすっきりして部屋が広く見えます。
そして番組では、ゴールドのフレームのついた壁飾りや、ワイヤータイプの花瓶、ドライフラワー、花びらデザインのミラー、イケアの木目調サイドテーブル、布製の線画のポスター、ビーンズミラーやぷくぷくした形がかわいいキャンドル、ランプなどの小物を飾っていました。
ナチュラル系とはまた違うラグジュアリーな印象になるということでした。
なるほど、ナチュラル、ホワイトベースで、小物などで少し高級感とかわいさを出すということのようですが、これを「韓国インテリア」と命名してしまうのはちょっとどうかと思います。
↑番組で紹介されたキャンドル。かわいくて使うのがもったいない。
↑ナチュラルに壁を彩るフラワーミラー。
↑番組で紹介された形がかわいいビーンズミラー。縦でも横でも置けます。
↑おしゃれな韓国雑貨フレームウォールワイヤーベース。
↑ドライフラワー。
実際の韓国のインテリア
私も今までそれなりの数の韓国人の方の自宅にお邪魔したことがあります。確かに昔から真っ白の家具はあちこちでよく見かけましたし、北欧風のシンプルなデザインの家具も最近増えてきました。でも落ち着いた深い色合いの重厚な家具や、ゴージャスなカーテンや、ポップな色のドアなどを取り入れているお宅だってありました。都会的でスタイリッシュなキッチンや、素朴な田園風景がなじむようなぼってりとした木の椅子、アンティークや伝統工芸風の家具など、いろいろです。当たり前のことですが、韓国のインテリアだって決して一元的ではないのです。
でも確かに韓国の家によくある共通点のようなものはあります。それは、安っぽく見えないことと比較的すっきりしていること、一面カーペットにしないことです。
安っぽく見えないインテリア
私の個人的な印象ですが、韓国ではあまりプラスチック製の収納家具などは見かけません。あったとしても、子ども部屋で一時的に使うものといった感じです。あまり安っぽく見えるものよりは高級そうに見えるものを選ぶ傾向があると思います。
そのせいか、売っている家具類も落ち着いた色合いか木目、白またはパステルカラーのものが多いです。
番組でゴールドのフレームが取り上げられていましたが、ゴールドなどをポイントに取り入れるのも、高級感を出すためではないかと思います。
すっきりしたインテリア
韓国人の家と日本の家を比較して一番違うのは、物の多さです。日本の家はごちゃごちゃしたものが多くて生活感が見える場合が多いのに対して、韓国の家はごちゃごちゃしたものがほとんど見えないのです。教育信条によりテレビすらない家も結構あります。
要らないものはどんどん捨てるか寄付するか、人にあげたりフリマやネットで売ったりして、処分するのが上手な人が多いと感じます。結果的に家の中はすっきりとしてきれいです。(もちろんそうでない場合もあります。)
なぜこうなるのか。日本に一時帰国して思ったのですがその一因として、日本は無駄に分厚いダイレクトメールやこまごました景品が多すぎます。使えるものだけど使わないものがたまっていきやすい構造なのです。お菓子の箱なども、きれいすぎて捨てるのがもったいないものがありますが、あれも困りものです。
韓国はダイレクトメールも景品もほとんどありませんから、資源の無駄も少なくて、ごみ捨ても楽でいいと思います。お菓子の箱も、凝ったものはめったにないので捨てやすいです。日本ではたまってしようがない輪ゴムも、韓国では買わないとありません。日本よりかなり早くレジ袋も有料化していたのでビニール袋もたまりません。
ネットが浸透しているので新聞も取っていない家も多く、取っていたとしても折り込み広告はとても少ないです。
絨毯やカーペットは使わない
共通点と言えば、じゅうたんやカーペットを全体に敷いた部屋は韓国ではあまりありません。敷いてもテーブルの下だけとか、部屋の真ん中だけ、小さなラグを敷きます。
全室床暖房のオンドルが張り巡らされている韓国の家では、寒い真冬でも半袖でいられるほど暖かいので、じゅうたんはあまり必要ないのです。
韓国インテリアという言葉の妥当性
ここまで見てきて分かる通り、残念ながら「韓国インテリア」という言葉でカテゴライズできるはっきりした基準が今のところありません。
番組の定義に従えば、北欧風家具などを使って白を基調にナチュラルなインテリアにして、ポイント的に小物を使って上品さやラグジュアリーさを出す、ということなのでしょうが、かなりあいまいです。これから果たして定着していくのかいかないのか、見守っていきたいと思います。
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