消費税は廃止を!②おかしな軽減税率と矛盾した景気対策 - True Vine

消費税は廃止を!②おかしな軽減税率と矛盾した景気対策

無駄と不備だらけの消費税増税と軽減税率

消費税率10%へのつり上げには昨日書いた以外にも様々な不備や矛盾点があります。

今日は一般市民の立場から見た消費税への不満をはきます。




消費増税にともなう景気対策に74億円?!

確にゃん

政府が消費増税時に景気対策として実施するプレミアム商品券やポイント還元に充てる宣伝費などが、なんと74億円もかかっているって知っていますか?しかもそのなかでプレミアム商品券の対象世帯かどうか確認を促すテレビCMや「確にゃん(カクニャン)」とかいう“ゆるキャラ”まで制作しているのですって。

そんなの必要ないでしょ。

そんなことのために税金使うくらいなら最初から値上げしないでって話ですよ。

最初から生活必需品はすべて非課税にしておけばそんな広報宣伝にお金使う必要なかったでしょうに。

それでなくても商品券ではなく現金で支給にすればもう少しは分かりやすく単純明快になったでしょう。

プレミアム商品券は、自分が対象になるかどうか、なるならいくらまで買えるのか不明瞭だし、なったとしてわざわざ個別に郵送されてくる申請書で事前申請をして、購入引換券が届くのを待ち、購入引換券と本人確認書類をもってわざわざ商品券を買いに行き、どこのお店が商品券で買い物できるかを調べて、いくら分使うかを考えて商品券を買い、半年ほどしかない期限内に使い切らなければならないという面倒極まりない商品券です。紙などの資源や郵送費、人の労力も時間も、すべてに無駄が多すぎます。

 

これで儲かるのは宣伝事業を落札した博報堂をはじめとした関連企業や、ポイント還元を機に利用者や加盟店を一気に獲得できるカード会社などキャッシュレス決済関連企業です。要はこれらの一部の企業にもうけさせてやるためにこんな回りくどい増税対策をしたということです。そしてカードの履歴と預金通帳はマイナンバーで関連付けられ、信用等級が付けられ、個人はすべて政府に監視され管理されることになっていくのかと思うと恐ろしいったらありません。

 

ちなみに、千葉県がひどい被害を被った台風15号の被災地支援に政府が拠出したお金はたったの13億2千万円です。

 

参考:【独自】消費税対策に74億円 ゆるキャラも制作[2019/06/07 11:58]

 

参考:確にゃんプレミアム付き商品券(なぜかトップページがエラーで開かず、対象確認のページのリンクです)

 

 

ただの据え置き軽減税率

「酒類、外食を除く飲食料品と、週2回以上発行の定期購読の新聞には軽減税率が適用されます!」とメディアが嬉しそうに言っていましたが、何のことはないただの据え置きですよね。しかも8%も税金がついています。生活や命に直結するものからまで税金を取るのはいかがなものかと思います。免税が妥当ではないでしょうか。

 

水道料金まで10%

よく言われていますが、赤ちゃんの紙おむつや女性の生理用品が10%なのは納得がいきません。それ以外にも、ミネラルウォーターが8%なのに水道水が10%なのもおかしいですし、電気料金、ガス代も一律10%なのもおかしいです。

他にも公共交通料金も金融機関などの各種手数料も値上げだし、非課税のはずの医療費も物品に消費税がかかるからと言って10月から診療報酬を引き上げたそうです。

このように軽減税率の範囲が狭すぎることと、非課税にすべきものが課税されていることは全く納得できません。

 

新聞は8%、報道の自由は?

そして新聞が軽減税率というのもおかしな話です。今時、若い人ならニュースはネットで読む人が大半だと思います。

「公共財としての新聞が認められた」と日本新聞協会は声明を発表しましたが、公共財という認識は本当に人々にあるのでしょうか?

新聞に限らず、特に最近の報道の質の低下は目を覆うばかりです。

国境なき記者団が毎年行っている『世界報道の自由度ランキング』では2019年日本は67位でした。41位の韓国よりもずいぶん下です。地図で見ると日本はオレンジで5段階中の3段階、「顕著な問題」に分類されてしまっています。2016、17年には72位でもっと評価が下でしたが、昔からこんなに悪かったわけではありません。民主党の鳩山氏が首相だった時は11位でした。しかし第二次安倍内閣になってからは53位より上に行ったことはなく、近頃どれほど報道の自由が脅かされてきているのかがわかると思います。

参考:世界報道の自由度ランキング

毎日の首相の動静を見ると首相が何をしていたのかが大まかにわかりますが、消費税率引き上げ直後の10月3日の動静がひどいとツイッターで話題になっていました。

その問題の首相動静の内容がこちら。

14:31 – 14:58 新聞・通信各社の論説委員らと懇談。

14:59 – 15:22 在京民放各社の解説委員らと懇談。

15:23 – 15:46 内閣記者会加盟報道各社のキャップと懇談。

これでは国とメディアはズブズブの関係だと思われても仕方がないのではないでしょうか。まして、軽減税率にしてもらったという恩まであっては、政権批判の記事は自然と書きづらくなるのは当たり前というもの。

これだから、最近のニュースは政府の発表を何の批判もなくそのまま記事にして垂れ流す「大本営発表」だと揶揄されるのです。

これで公正な報道はできますか?

新聞を軽減税率にしたのは間違いだと思います。

 

悲しき『イートイン脱税』という言葉

「イートイン脱税」という言葉が出てきましたね。

8%で購入したものをイートインコーナーで食べた場合のことを指します。買ってから気が変わった場合はお咎めなしということになっているにもかかわらず、正義感を振りかざした嫌らしいチクリマンが出てくるわけですね。いつから市民が税務署職員になったのでしょうか。こうして市民がお互いに監視する社会ほど、生きづらく気分の悪い社会はありません。

フードコートがガラガラになってしまったり、もともと設置されていたスーパーの休憩所が持ち込みの飲食まで禁止されてしまったりという事例も報告されています。

フードコートやコンビニなどはぜいたくでする外食の範疇に入らないと私は思います。

買い物などにきて、喉が渇いたり、小腹がすいたりしたときに家まで帰って食べる代わりにそこで少し休憩しがてら空腹を満たす程度のものです。

それを高級料亭などと同類の範疇に入れてもらってはたまったものではありません。

この線引きの仕方は明らかに間違っています。

 

いちいち8%か10%か聞いてさばかなければならない店長さんや店員さんの苦労も相当なものだと思います。手間や労力も増えるし心労も増えます。その分お客さん一人にかける時間が増えて、待っているお客さんの時間も奪い、全員にストレスもたまります。良いことなしですね。

しかも、軽減税率のためのレジスターの買い替えに多額の費用が掛かるため廃業を決めた飲食店などもかなりあるようです。もう少し働きたいのに税制変更のせいでやめざるを得なかった店主さんが気の毒です。

あまり話題になっていませんが駄菓子屋さんも大変です。お菓子についてくるおまけによって10%になるものがあるからです。小銭で駄菓子を買いに来る子供たちからまで消費税を巻き上げる国が恨めしくなります。

 

分かりにくいキャッシュレス・ポイント還元事業

キャッシュレス・ポイント還元事業については上にも少し書きましたが、まず何よりわかりにくいことが一番の難点です。決済手段として使えるものがまず多様過ぎて(名前も横文字ばかり)わかりにくいですし、対象となる店舗がどこなのか、またポイント還元率も2%だったり5%だったりして分かりにくいです。登録が必要な場合もあり、ポイントの還元方法も問い合わせが必要だったりしてもわかりにくいです。

政府のキャッシュレス・ポイント還元事業のホームページも重く、いちいちクリックしなければ何もわからず、何からすればよいのやらといった感じで利用者に優しい作りにはなっていません。

参考:政府のキャッシュレス・ポイント還元事業のホームページ

ただでさえわかりにくいのですから、現金しか使ったことがないような高齢者には酷すぎます。アプリもありますが、そもそもスマートフォンを持っていなければ使えませんし、誤って表示されるという報告も上がっています。

こんなに複雑で面倒なのに、この制度は来年の6月までで終わってしまいます。たったの9か月…。なんだかなあという感じです。

余談ですが、ツイッターでポイント還元のポスターが大量に送られてきて驚いたという写真付きのツイートを見かけました。小さなお店の場合はせいぜい2、3枚もあれば十分でしょうに、まったくもって無駄です。そしてこれもすべて我々の税金で作られ、発送されているのですから嫌になってしまいます。

そして再来年の2021年にはマイナンバーカードを活用した「マイナポイント」なるものの導入が予定されているようです。25%ポイント還元と言われていますが、そんな甘い餌でもないとマイナンバーカードが普及させられないとわかった政府の策略としか思えません。

国民総背番号制だと散々批判を浴びながら導入にこぎつけたマイナンバーも結局はこのように定着させられていってしまうのでしょうか。

 

いろいろとため息の出ることばかりですね。

消費税をやめるべき理由はまだあります。こんなに書いたのに(笑)

というわけで次回に続きます。




【おすすめの記事】

消費税は廃止を!①政府の嘘と増税に苦しむ庶民

消費税は廃止を!③格差を広げる悪税、大義名分もない!

2019参院選!本当に自民・公明に任せて大丈夫?嫌韓は何のため?

MMT(現代貨幣理論)とは何?わかりやすいまとめ

おすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA