2020年コロナ時代の秋夕(チュソク)
2020年コロナ禍の秋夕(チュソク)
明日2020年10月1日は韓国の旧盆、秋夕(チュソク)です。秋夕は旧正月のソルと並ぶ韓国の2大名節(ミョンジョル)で、毎年故郷に親戚一同が集まってお墓参りなどをして過ごします。
ところが今年は少し事情が違います。言うまでもなく新型コロナウイルスの大流行で、世界でつい先日、パンデミック八ヶ月にして死者数が100万人を突破したと報道があったばかりです。
韓国政府は防疫にことの他神経を使っていて、検査体制を早い段階で充実させて徹底的に拡散を防いできた甲斐あって、累積感染者数が9月30日0時基準でまだ23812人しかいません。ここ1週間くらいは国内新規感染者数が2桁で推移しています。
防疫に神経を尖らせる当局
そんな中で迎える秋夕です。テレビでは大分前から今年は帰郷を控えるように呼びかけていました。
今年は帰る代わりに贈り物を贈ろうというキャンペーンもやっていました。
チュソク後、続いて10月9日金曜日がハングルの日で祝日でまた連休となるので、9月28日から10月11日までをチュソク特別防疫期間に設定して、室内50人以上、室外100人以上の集会を禁止し、首都圏の高危険施設11種の運営を中断するとしています。
今年は秋夕当日は全てのデパートが休みだそうです。
いつもなら名節のときは無料開放される全国の高速道路も今年は有料です。
高速道路のサービスエリアも、今年は飲食が禁止されていて、椅子やテーブルも片付けられ、テイクアウトのみ可能になります。
出入口は分けられ、訪問者は電話1本で全て記録が残るようにするそうです。
(秋夕前日の今日は高速道路の交通量が去年よりも10%減少したと夜のニュースで出ていました。)
高速鉄道は通路側の席は空けて窓際の席だけに座るようになっていて、いつもなら120%くらいの乗車率となるところが今年は50%です。
調査によると今年は故郷に帰らないという人がなんと68%にも上るとのことでした。
実際、うちの子どもたちの同級生でも聞いた限りでは祖父母の家に行くという子はいないと言っていました。
それでも、残りの32%の人は実家に帰るわけです。
チュソク2日前の昨日コストコに行ったら人でごった返していて、多くの人がサーモンや牛肉、海産物などの高級食材や、秋夕料理の材料を大量に買い込んでいるようでした。
故郷に帰る代わりに旅行?
故郷に帰らないからと言って5連休にもなる大型連休を家族で家に閉じこもっているのももったいないと考える人も多いのでしょう。代わりに旅行に行くという人が多いらしく、空港の利用者数が前年比75%にもなるそうですし、連休中のリゾートやキャンプ場は予約がいっぱいだということで、防疫当局は神経を尖らせています。
特に韓国の観光地の代表ともいえる済州島(チェジュド)では、休みも取らずに万全の検査態勢を敷いているようです。空港ではマスクをしていない人にマスクを配るなどして神経を使っているようです。
実家でもマスク?
防疫当局はたとえ故郷に帰省したとしても家の中でもマスクを使い、食事は取り分けてする様に、などと呼びかけています。が、いったいどこまで守られるのかは未知数です。
一人一人が気を引き締めて
この記事を書いている間にも、連休初日の今日は新規感染者数が113人に急増したというニュースが入ってきました。
はっきり秋夕の連休の感染者数が現れるのは2週間後でしょうが、これからの時期はインフルエンザも予想され、より気を引き締めないといけませんね。
韓国では2月に3人ほどインフルエンザとコロナにかかった人がいるそうですが、重症化しやすいようです。また、コロナにかかった人の91%になんらかの後遺症があるという報告もあります。
ただの風邪だと嘯く人もいますがそれは絶対に違います。どうか皆さんも健康にお気をつけてくださいね。
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