【世界の産地別コーヒー】コロンビア産コーヒー~スプレモ - True Vine

【世界の産地別コーヒー】コロンビア産コーヒー~スプレモ

今日はブラジル、ベトナムに次いで世界第3位のコーヒー生産国、コロンビアのコーヒーについて調べました。

コロンビア産コーヒーの基本データ

生産量:世界第3位(87万トン/2016年)

主な種:アラビカ種100%、ロブスタ種0%

主な品種:ティピカ、ブルボン、タビ、カトゥーラ、コロンビア、カスティーヨ、マラゴジーぺ

収穫期:(メイン)10月~2月(9~12月)

(サブ)4月~6月(3~6月)

生産処理:ウォッシュト

 

コロンビア産コーヒーの生産形態と特徴

コロンビアでは1730年ごろにコーヒーノキの栽培が始まりました。

国土の約半分がアンデス山脈などからなる山岳地帯で海抜1200~2000mの高地でコーヒー豆が栽培されています。生産地が急斜面にあるため機械化が難しく、小規模農園が多いのが特徴です。約56万もの小規模農園があり、規模は1~2ヘクタールの広さしかありません。

国は外貨獲得のためにかねてからコーヒー生産に力を入れてきました。1927年に「コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)」が設立されると、生産から流通まで品質管理が行われるようになり、品質が格段にアップし、今では世界第3位のコーヒー生産国となりました。国民の約20%に当たる200万人がコーヒーで生計を立てています。

コロンビアで栽培される豆はすべてアラビカ種で、手摘みで収穫され、伝統的にウォッシュトで処理されます。アラビカ種のウォッシュトの生産量は世界一位を誇ります。収穫は年に1~2回で、地域によって異なります。

生産量の約20%が国内で消費されます。

コーヒーの格付け方法

コロンビアでのコーヒーの格付けは、スクリーンサイズ(豆のサイズ)によって行われます。カラコールとはピーベリー(一つのコーヒーチェリーに一粒しか生豆が入っていない場合にできる平たい面のない丸い豆)のことです。コロンビアではピーベリーを除き、スクリーンサイズ14に満たない豆は輸出できないことになっています。

グレード スクリーンサイズ 許容範囲
エクセルソ・スプレモ(Excelso Supremo) 17以上 14~17:最大5%
エクセルソ・エクストラ(Excelso Extra) 16以上 14~16:最大5%
エクセルソ・ヨーロッパ(Excelso Europa) 15以上 12~15:最大2.5%
エクセルソ・UGQ(Excelso UGQ) 14以上 12~14:最大1.5%
エクセルソ・マラゴジッペ(Excelso Maragogipe) 14以上 14~17:最大5%
エクセルソ・カラコール(Excelso Caracol) 12以上 平豆:最大10%

スクリーンサイズは約0.4㎜が世界標準単位。スクリーンサイズ14は約5.6㎜。

 

コロンビア・スプレモ

高地で栽培されているため熱帯に属しながらも涼しく温暖ない気候で昼夜の温度差が大きく年に2回の雨季もあり、火山灰を多く含む土地柄など、コーヒー栽培に適した条件がそろっているコロンビア。そのコロンビアの中でも地域ごとに多彩な風味があり、それらが混ざり合ってバランスの良い豆になります。コロンビア産の特徴は、豊かで濃厚なコクと、ナッツ系、チョコレート、花、フルーツ、トロピカルフルーツなど多彩な味わいです。

特徴:適度な酸味、力強くまろやかなコク、マイルドな甘み、やわらかな味わい。バランスが良い。

焙煎度:中~深煎り(ミディアムロースト~フルシティロースト)

楽しみ方:ストレート、ブレンド、カフェオレ、アイスコーヒー

エメラルド・マウンテン

特徴:適度な酸味、深いコク、柔らかな苦味、甘い花のような香り。

焙煎度:中深煎り(ミディアムロースト~フルシティロースト)

楽しみ方:ストレート、エスプレッソ、アイスコーヒー

 

コロンビアのコーヒーの主な生産地区

サンタデール県

山地の中では北方に位置し、ノルテ・デ・サンタンデール県と合わせて、国内生産の9%を生産しています。標高の低いところでのシェード栽培により酸味の控えめなソフトな豆に仕上がります。

 

トリマ県

国内生産の12%を生産しています。ソフトで甘い花の風味のバランスの良い豆が採れます。

 

ウイラ県

国内最高の産地と評されるウイラ県の山岳地帯からは国内生産の12%のコーヒー豆が生産されています。フルーティで酸味が強く、濃厚なコクと複雑な味わいが持ち味です。

 

カウカ県

国内生産の8%を生産しています。インサとポパヤンが有名な産地です。特徴は甘くすっきりした口当たりと、花やベリー系の風味です。

 

ナリーニョ県

国内の産地の南端に位置します。国内生産の3%を生産しています。クリーミーな口当たりと、スモモ、ブドウ、アプリコット、ピーチ、サクランボなどストーンフルーツ系の風味が特徴です。

 

参考文献

『コーヒーの基礎知識バリスタテクニック・100のレシピCOFFEE BOOK』Anette Moldvaer著 誠文堂新光社

『知れば知るほどおいしく飲めるコーヒー辞典』藤田政雄著 日本文芸社

『極める愉しむ珈琲辞典』西東社

 

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