【世界の産地別コーヒー】ハワイ産コーヒー~ハワイコナ
産出量は多くないですが、その分希少価値が高く、ジャマイカのブルーマウンテンに劣らぬ高級品種ハワイコナコーヒーが有名なハワイのコーヒーについて調べました。アメリカの晩餐会で出されるコーヒーもハワイコナだそうです。
ハワイ産コーヒーの基本データ
世界の生産量に占める割合:0.01%未満
生産量:世界第41位(2700トン/2017年)
主な種:アラビカ種100%、ロブスタ種0%
主な品種:ティピカ、カトゥーラ、カトゥアイ、モカ、ブルーマウンテン、ムンド・ノボ
収穫期: 9月~1月(10~3月)
生産処理:ウォッシュト、ナチュラル
ハワイ産コーヒーの生産形態と特徴
ハワイでのコーヒー生産は1800年代半ばに始まりました。ハワイ島西部にあるコナ地区のマウナ・ロア山の西側斜面を中心に栽培されています。ここの標高は600m程度ですが、風向きが比較的一定な海洋性気候という特有の気候のために、高地と同じような環境になっています。この土地は、風冷害を受けやすく、育てにくいとされるティピカという品種の栽培に適しており、芳醇でしっかりしたコク、甘みと酸味がマッチしたティピカの良さが引き出された高品質のハワイコナが生産されています。ハワイコナはコナ産を10%以上含まないと名乗れませんが、米国本土にはこの規制はなく物議のもとになっています。ハワイ島以外でもコーヒーの栽培は行われており、マウイ島やカウアイ島などでも高品質な豆が収穫されています。生産コストや人件費が高いため、多くの工程に機械化が進んでいます。
ハワイのコーヒーの格付け方法
ハワイのコーヒーは、欠点数とスクリーンサイズによって格付けされます。最高品質のものはエクストラ・ファンシー(EF)です。
かなり大粒のスクリーンサイズ19以上、水分量9~12%、1ポンド(453グラム)当たり欠点数10個以内が、EF(エクストラ・ファンシー)です。
これに次ぐ等級はF(ファンシー)です。F(ファンシー)未満は、輸出されないことが厳しく定められています。
ハワイコナ・エクストラ・ファンシー
ハワイコナの品種はアラビカ種のティピカで、精製方法はウォッシュトです。柔らかな酸味と甘い香りがあります。苦みは少なめですが、コクはあり、気品があるさわやかな味です。
特徴:豊かな香り、独特の酸味、しっかりしたコク。苦みは少なく、甘い香りで飲み口は柔らか。
焙煎度:中煎り(ミディアムロースト~フルシティロースト)
楽しみ方:ストレート
ハワイのコーヒーの主な生産地区
ハワイ島
マウナ・ロア火山の斜面に広がるコナ、カウ、ノース・ヒロの地区は肥沃な火山性の黒い土壌でコーヒー栽培に適しています。
マウイ島
州内第2位の標高の山があり、ほぼ年間を通して収穫できます。6割の豆はナチュラルで処理されています。ほぼすべてが焙煎済みの状態で販売されます。
カウアイ島
ハワイ全体の50%近くを生産している北西部最大の島です。島の最高地点の海抜は1600mですが、低いところでは海抜150mでも栽培しています。
参考文献
『コーヒーの基礎知識バリスタテクニック・100のレシピCOFFEE BOOK』Anette Moldvaer著 誠文堂新光社
『知れば知るほどおいしく飲めるコーヒー辞典』藤田政雄著 日本文芸社
『極める愉しむ珈琲辞典』西東社
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