トリビア『蛍の光』は別れの歌で再開の歌で愛国歌で賛美歌⁈ - True Vine

トリビア『蛍の光』は別れの歌で再開の歌で愛国歌で賛美歌⁈

卒業式のシーズンに「蛍の光」について調べてみた

最近の韓国は大気汚染がひどくてどんよりと白っぽくかすんだ日が続いていましたが、今日は約1週間ぶりに青空が見えて気持ちのいい日です。気温も春らしく今日は15℃くらいまで上がり暖かくなってきました。桜はまだですが黄色い花が咲いているのを見かけました。

3月と言えば日本では卒業シーズン真っ盛りですね。

韓国はもう3月から新学期が始まっているので、忘れかけていましたが、今日思いがけず『蛍の光』の韓国語の賛美歌に出会い、思い出しました。

余談ですが日本ではわたしが学生だった時代には『蛍の光』と『仰げば尊し』は卒業式の定番だったものです。最近では新しい歌に押されて歌われなくなってきているそうですね。時代の移り変わりを感じました。



『蛍の光』の原曲はスコットランド民謡

Wikipediaで調べると『蛍の光』の原曲は「オールド・ラング・サイン(Auld Lang Syne)」という名前で、スコットランドの民謡又は非公式な準国歌となっています。「オールド・ラング・サイン( Auld Lang Syne )」はスコットランド語で、英訳すると逐語訳ではold long since、意訳するとtimes gone byとなり、「久しき昔」などと訳されるそうです。その歌詞の内容は旧友と再会し酒を酌み交わすという意味だそうです。

 

『蛍の光』と韓国

この曲はなんと実は韓国とゆかりのある曲でした。

日韓併合時代、韓国の独立運動家たちが現在の韓国の国歌である「愛国歌」の歌詞はあっても曲がなかったため、この曲のメロディーにのせて歌っていたのです。1919年、アン・チャンホによって大韓民国臨時政府で「オールド・ラング・サイン( Auld Lang Syne )」にのせて歌い始められたということです。

独自の曲の必要性を感じたアン・イクテ(発音:アニkテ)が1935年に「韓国幻想曲(한국환상곡)」を作曲し、それに「愛国歌」の歌詞をのせたものが、戦後、大韓民国政府の初代大統領である李承晩(イ・スンマン)によって1948年に国歌とされ、現在まで歌われてきたのです。

 

『蛍の光』と賛美歌

『蛍の光』の曲は、日本での別れの曲としての顔、スコットランドの再会の喜びの民謡としての顔、韓国の過去の独立運動家たちの愛国家としての顔のほかに、賛美歌という顔も持っています。今日私が聞いたのはこの韓国語の賛美歌です。メロディーをよく知っている曲というのは、異国で聞くとなおさら、本当に懐かしいものですね。

韓国語の賛美歌は英語の賛美歌の歌詞を翻訳したもののようで、内容は英語の歌詞とほぼ同じで、「イエス様が私の罪を清めるために血を流してくれました。悔い改めて神の前に来ます」という内容です。日本でも同じ曲が賛美歌になっていますが、日本語の歌詞と英語の歌詞はずいぶん内容が違っているようです。

 

一つのメロディーにこれだけたくさんの全く趣の異なる歌詞がつけられているのも珍しいですね。

 

参考に、それぞれの歌詞を以下に挙げておきます。(ハングルの読み方もカタカナで書いておきます。訳はついていません。)

 

韓国語の賛美歌の歌詞

천부여 의지 없어서  チョンブヨ ウィジオpソソ

손들고 옵니다  ソンドゥlゴ オmニダ

주 나를 외면하시면  チュ ナルl ウェミョンハシミョン

나 어디 가리까  ナ オディカリカ

내 죄를 씻기 위하여  ネチュェルl シッキウィハヨ

피 흘려 주시니  ピ フlリョジュシニ

곧 회개하는 맘으로  コt フェゲハヌン マムロ

주 앞에 옵니다  チュ アッペ オmニダ

전부터 계신 주께서  チョンブト ケシン チュッケソ

영 죽을 죄인을  ヨン チュグン チュェイヌl

보혈로 구해 주시니  ポヒョlロ クヘ ジュシニ

그 사랑 한없네  ク サラン ハノmネ

내 죄를 씻기 위하여  ネ チュェルl シッキウィハヨ

피 흘려 주시니  ピ フlリョジュシニ

곧 회개하는 맘으로  コt フェゲハヌン マムロ

주 앞에 옵니다  チュ アッペ オmニダ

나 예수 의지함으로  ナ イェス ウィジハムロ

큰 권능 받아서  クン クォンヌン パダソ

주님께 구한 모든 것  チュニmッケ クハン モドゥン ゴt

늘 얻겠습니다  ヌl オtケッスmニダ

내 죄를 씻기 위하여  ネ チュェルl シッキウィハヨ

피 흘려 주시니  ピ フlリョジュシニ

곧 회개하는 맘으로 コt フェゲハヌン マムロ

주 앞에 옵니다  チュ アッペ オmニダ

아멘  アーメン

英語の賛美歌の歌詞

1.

Fa-ther, I stretch my hands to Thee,

No oth-er help I know;

If Thou with-draw Thy-self from me,

Ah! whith-er shall I go?

I do be-lieve, I now be-lieve,

That Je-sus died for me,

And that He shed His pre-cious blood

From sin to set me free.

2.

What did Thine on-ly Son en-dure,

Be-fore I drew my breath!

What pain, what la-bour, to se-cure

My soul from end-less death!

I do be-lieve, I now be-lieve,

That Je-sus died for me,

And that He shed His pre-cious blood

From sin to set me free.

3.

O Jesus, could I this be-lieve

I now should feel Thy pow-er,

And all my wants Thou wouldst re-lieve,

In this ac-cept-ed hour.

I do be-lieve, I now be-lieve,

That Je-sus died for me,

And that He shed His pre-cious blood

From sin to set me free.

 

日本語の賛美歌370番の歌詞

1.めさめよ、わが霊(たま)、こころ励み、

ちからの限りに いそぎ進め。

いのちの冠(かむり)は わがためにぞ、

天にゆく馳場(はせば)に そなえらるる。

2.見物(ものみ)のひとびと 雲のごとく、

むらがり囲みて われを眺む。

脇目もふらずに 走りすすめ、

さかえを授くる 主は呼びたもう。

3.見よ、その栄えの かがやけるを、

並ぶべきものは またとあらじ、

この世の君らの 花のかざり、

黄金(こがね)のかむりも ひかりぞなき。

4.みめぐみ豊けき すくいぬしの

み声のまにまに 走るこの身。

かちの日(ひ)来たらば そのほまれは

わが主の力と 歌いまつらん。

 

韓国の愛国歌の歌詞

1

동해물과 백두산이 마르고 닳도록

하느님이 보우하사 우리나라 만세.

무궁화 삼천리 화려강산

대한 사람, 대한으로 길이 보전하세.

2

남산위에 저 소나무, 철갑을 두른 듯

바람서리 불변함은 우리 기상일세.

무궁화 삼천리 화려강산

대한 사람, 대한으로 길이 보전하세.

3

가을 하늘 공활한데 높고 구름 없이

밝은 달은 우리 가슴 일편단심일세.

무궁화 삼천리 화려강산

대한 사람, 대한으로 길이 보전하세.

4

이 기상과 이 맘으로 충성을 다하여

괴로우나 즐거우나 나라 사랑하세.

무궁화 삼천리 화려강산

대한 사람, 대한으로 길이 보전하세.

 

蛍の光

ほたるの光、窓の雪。
(ふみ)よむ月日、重ねつつ。
いつしか年も、すぎの戸を、
明けてぞ、けさは、別れゆく。

とまるも行くも、限りとて、
かたみに思う、ちよろずの、
心のはしを、一言に、
さきくとばかり、歌うなり。

筑紫のきわみ、みちのおく、
海山とおく、へだつとも、
その真心は、へだてなく、
ひとつに尽くせ、国のため。

千島のおくも、沖縄も、
八洲(やしま)のうちの、守りなり。
至らんくにに、いさおしく。
つとめよ わがせ、つつがなく。





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