【世界の産地別コーヒー】ケニア産コーヒー
今日は近年豆の品質の高さで注目を集めているアフリカ東部の国、ケニアのコーヒーについて調べました。
ケニア産コーヒーの基本データ
世界の生産量に占める割合:0.5%
生産量:世界第22位(4万トン/2017年)
主な種:アラビカ種100%、ロブスタ種0%
主な品種:SL28、SL34、K7、ルイル11、バティアン、フレンチミッション
収穫期: (メイン) 11月~2月(10~12月)
(サブ) 6月~8月(4~6月)
生産処理:ウォッシュト、ナチュラル(一部)
ケニア産コーヒーの生産形態と特徴
ケニアには1800年代にコーヒーがもたらされました。標高5199mのケニア山から首都ナイロビに広がる農園でコーヒーが栽培されています。アルミや鉄分が豊富な赤土で、独特の味わいを生み出す要因の一つとなっています。栽培種はアラビカ種のみで、ほとんどがウォッシュトで処理されています。数少ないナチュラルのコーヒー豆はケニア国内で消費されます。
ケニアで15ヘクタール以上の農園はわずか330にすぎず、全体の約半数の農園は数ヘクタールの小規模農園で、この小規模農園が集まってファクトリーを形成し、ファクトリーが協同組合に属しています。
豆の大半は週一回開催される競りで売買されます。
ケニアのマルサビットの森林では大量のアラビカ種のコーヒーの野生種の他、アカネ科の種も8種確認されています。
ケニアのコーヒーの格付け方法
タンザニアでのコーヒーの格付けは、国の公的機関がスクリーンサイズ(豆のサイズ)とカッピング(味のカップテスト)によって行います。(スクリーンサイズは約0.4㎜が世界標準単位。スクリーンサイズ17は約6.8㎜。)ケニアAAがスクリーンサイズ17以上で最上級です。サイズが均一で欠点豆がないこともAAの条件になります。PBはピーベリー(一つの実に一粒しか入っていなかった丸い豆)を意味します。
ケニアAA
フルーティな酸味と柔らかな苦味を感じるバランスの取れた風味豊かな味わいが特徴です。アロマの強さとさわやかな酸味が際立っており、ベリー系などのフルーツの風味、柑橘系の酸味、ジューシーでリッチな口当たりです。
特徴:コク、甘い酸味、フルーティな香り。
焙煎度:中~深煎り
楽しみ方:ストレート、カフェオレ、エスプレッソ、アイスコーヒー
ケニアのコーヒーの主な生産地区
ニエリナイロビ北部の中欧州に位置するニエリは適度な雨量で高品質なコーヒーの産地として有名です。ファクトリーや協同組合が生産を管理しています。主な栽培品種はSL系です。
エンブ
濃い赤色の火山性土壌で、2回の雨季があります。ファクトリーや協同組合が生産を管理しています。様々な品種を栽培しています。
キリニャガ
ケニア山の斜面にあるキリニャガは標高が高く年2回雨季があり、コーヒー栽培に理想的な環境です。主な栽培品種はSL系です。
メルー
メルーは東部州のケニア山の東のすそ野に位置しています。有機物が豊富な土壌と適度な雨量でK7やSLが栽培されています。
参考文献
もっと詳しく知りたい方はこちらの本をどうぞ!
『コーヒーの基礎知識バリスタテクニック・100のレシピCOFFEE BOOK』Anette Moldvaer著 誠文堂新光社
『知れば知るほどおいしく飲めるコーヒー辞典』藤田政雄著 日本文芸社
『極める愉しむ珈琲辞典』西東社
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