医療観光立国を目指す韓国のホテルのような病院で人間ドック体験! - True Vine

医療観光立国を目指す韓国のホテルのような病院で人間ドック体験!

医療

メディカルツーリズムという言葉を聞いたことがありますか?

メディカルツーリズムとは、観光と医療サービスをセットにした海外旅行です。自国では受けることのできない高度な医療サービスを割安な値段で受けられることから、近年、海外へ渡航して医療機関を利用する富裕層が増加しているといいます。

韓国では、2009年1月から医療法が改正され、外国人患者に限定されたビザ「医療観光ビザ(Medical Visa)」が新設され、メディカルツーリストの誘致が可能になって以降、このメディカルツーリズム、医療観光に各医療機関はとても力を入れてきました。

そんなメディカルツーリズムに力を入れている病院の一つに、人間ドックに行ってきました。

韓国では在韓外国人でも国の支援でできる健診もありますし、会社が支援してくれる健診もあります。

人間ドックや健康診断は韓国語では「건강검진 コンガンコムジン(健康検診)」と言います。私が今回訪ねたのは、大田広域市に位置する「유성 선병원 국제검진센터 ユソンソンビョンウォン クッチェコmジンセント(儒城SUN病院国際健診センター)」というところ。

 

こちらは、米国の国際医療機能評価機関であるJCI(Joint Commission International)の認証を2013年に健康診断センターとしては世界最初に取得している、国際的な基準を満たした医療機関です。

JCIは「患者の安全」と「医療の質」に焦点を当てた評価基準を採用した国際的に高い評価を得ている認証で、世界約70ヶ国1,076の医療施設、日本においては26施設(うち病院は24施設)が同認証を受けています。(2019年1月基準)

また、2014年には、「大韓総合健康管理学会 優秀健診機関 대한종합건강관리학회 우수검진기관 」の認証を受けており、「メディカルコリア グローバルヘルスケア 메디컬코리아 글로벌헬스케어」の「国務総理賞」や「保健福祉部長官賞」などの賞も何度も受賞しています。最近では、大韓洋弓協会の指定病院になったそうで、アーチェリーの国家代表選手の健康増進に寄与していくそうです。

 

しかし残念ながら、今のところロシア語圏や中国語圏からの医療観光ツアーに力を入れているようで日本語での対応はないということでした。まあ日本は国内で高度な医療が十分受けられるので、日本語対応をしてもそれほど需要は見込まれないからなのでしょう。



人間ドック体験

前日まで

予約をすると、まず問診票が郵送で送られてきました。

冊子に綴じられた問診票に回答しておきます。尋ねられている内容は既往歴や家族の既往歴、飲酒、喫煙、運動の頻度など、日本と変わらない内容です。

 

次に、電話とMMSメッセージで予約の日時や注意事項などのお知らせが来ます。

私の場合は、前日の夜9時以降は水も含めて飲食禁止で、朝8時半までに来院してくださいとのことでした。

 

当日

健診センターロビー

当日は病院とは別の国際健診センターの受付ロビーに行きます。玄関も別にあり、正面から向かって左側が国際健診センターです。もちろん病院に入ってから建物内を通って国際健診センターに行くことも可能です。

ロビーに入ると案内の人が立っているので健診に来た旨を伝え、指示に従ってソファなどに座って待ちます。

ピアノ

天井は吹き抜けで中央には自動演奏のできるグランドピアノが置かれ、床は薄いベージュの大理石です。朝早いにもかかわらず、待っている人の多いこと!でも受付の窓口の数も多いので、椅子はすぐに空きます。モニターに一部非表示で待っている人の名前が出るので順番が大体わかります。呼ばれたらモニターの番号の受付へ。受付では受ける検査の確認をします。ここで変更も可能です。ここで、縦長のクリアファイルに入った健診の書類とシリコンでできた腕時計のようなタグを手首につけるように渡されます。この腕時計のようなものをつけて、受付の向いにあるエスカレーターで3階へ。

エスカレーターを降りるあたりにまた人が立っていて、丁寧に更衣室まで案内しながらパンツ以外全部脱いで検査用の服に着替えてくるように説明してくれます。

ロッカー

腕時計のようなタグはロッカーのカギ機能がついていて、当てるだけで鍵が開きます。

ロッカー鍵

ロッカーの中には消毒済みの表示のあるスリッパと健診用の服とズボンが入っているので、それに着替えて外へ出ます。

ロッカーの内部 検査服

外へ出るとまた近くに案内の人がいて、ファイルを見て健診の順番を考え、空いているところへ案内してくれます。各部署で待つときは、まず腕時計型のタグを壁のモニターの横の丸い表示のところに軽く当てます。すると、自分の名前がモニターに表示され待機リストに登録されます。

待機者名簿 タグをあてる

各検査部署の前にソファが配置され、新聞や雑誌、テレビや電動足マッサージ機などが置いてありますが、それほど待つことはなく、次々に呼ばれていくのであまりじっくり新聞など読んでいる暇はありません。

健診センター待合室

健診センター内は無料のwifiが使え、待っている間は自分の携帯をいじっている人が多いです。2階と3階全体が健康診断専用フロアになっているので、すれ違う人は自分と同じ健診用の服を着た人と案内の人ばかりです。そして行く先々でこちらから声をかけなくても案内の人が待ち構えていて向こうから声をかけてくれるので、迷うことなくスイスイ健診が進められる印象です。

健診センター

検査してくれるお医者様や、案内してくれる人の中には日本語ができる人もいて、私が日本人と知って日本語で話しかけてきてくれることもあります。今回は脳の血流を調べるところの先生が、日本好きで今年の夏にも行ってきたそうでいろいろ話してくれてうれしかったです。頭痛があると言ったら、日本の市販薬EVE(イブ)をすすめられました(笑)。

採血

滞りなく健診が終わり、着替えて1階のロビーに降りると、また案内の人が待ち構えていて、その人に腕時計型のタグとファイルを渡して待っていると清算のカウンターに呼ばれます。今回友人に会ったので話し込んでいてちょっと聞き逃してしまったら、なんと携帯電話に電話がかかってきました(汗)。清算カウンターでは健診結果をどこに郵送するかなどの話をして、食事クーポンをくれました。

カフェテリアクーポン

このクーポンで、地下の食堂で、サンドイッチかカボチャのおかゆかきのこのおかゆがタダで食べられます。私はキノコのおかゆを注文しました。朝食抜きだったためかことさらおいしく感じられました。

おかゆ

感想

今回の健康診断は全体の印象として、とてもきれいで早くて親切丁寧でよかったです。ベージュを基調とした落ち着いたトーンの内装と、大理石やじゅうたんを敷き詰めた床、関節照明などで高級感が演出されていて、まるでホテルのようですし、案内の人たちが多く配置されていて、皆さん礼儀正しく丁寧でテキパキしていらっしゃる印象です。

看護婦泣かせの細い血管の私ですが、今回、一発で決めてくれる熟練さんだったことも書いておきます。

日本人向けのサービスがないのが残念なところですが、在韓の方にはお勧めできる健診センターだと思います。




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