MMT(現代貨幣理論)とは何?わかりやすいまとめ - True Vine

MMT(現代貨幣理論)とは何?わかりやすいまとめ

MMTとは何か?

MMTという言葉を最近よく聞きます。テレビでも話題になっていますね。国会でも取り上げられ、議員の勉強会もできているらしいです。

MMTとは何でしょうか?



MMTについて知ろう

MMTの正式名称

MMTはModern Monetary Theoryの頭文字をとったもので、日本語だと現代貨幣理論と訳されます。

 

MMTの提唱者は?

MMTの提唱者は民主党サンダース上院議員(大統領候補)の顧問、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授です。

 

MMT理論とは?

自国通貨建てで国債を発行できる国はどれだけ国債を発行(=借金)してもかまわないという理論です。

この理論に従えば、政府は毎年赤字を垂れ流し続けていいということになります。日本の借金は1103兆円と過去最悪を更新しました。しかし、MMTなら「日本の借金が大変なことになっているから、税金を上げなければならない」という言説は当たらないということになります。

 

なぜMMTでは借金が推奨されるのか?

信用創造とは何か?

現在、すべてのお金は誰かの借金でできています。

銀行は、誰かに融資(貸付)をするとき、他の誰かから預かっているお金を貸し出すわけではありません。融資を受ける人の通帳に数字を書き込むだけです。こうして銀行の手によってお金が生まれるのです。これを信用創造(または預金創造)と言います。

無限に貸し付けられるわけではなく、一応、準備預金制度という物があります。各銀行が保有する預金に対して日銀当座預金に保有すべき準備預金額の割合である準備率というものが定められているのです。現在の日銀の銀行に対する法定準備率は0.05〜1.3%です。

つまり、法定準備率を1%と仮定すれば、100万円の預金を預かったら、約99万円は信用創造で他の人に貸すことができます。その99万円のお金が回りまわってまたどこかの銀行に預金されたら、その銀行はまた1%を除いた98万100円を別の誰かに貸し付けることができるのです。これが繰り返されることによってお金が作られ増えてきたのです。

もし、借りたお金を返せば、この逆のことが起こり、お金が消えていきます。

(このような話は最近まであまり表立って話されることがありませんでした。知っている人も、話したところで陰謀論と言われるのが関の山なのであまり話題に出せなかったりしました。それが部分的にでもテレビで取り上げられるようになったのは大きな進歩だと思います。)

 

借りる人がいなくなったら?

景気がいいときは、設備投資やら不動産購入などで個人も企業もどんどんお金を借ります。放っておいてもお金の供給量は増えるのです。

ところが、景気が悪くなり、個人や企業は借入を控えるようになると、貨幣が市場に供給されなくなります。そんな中で唯一いくらでも借金できる存在、それが政府です。政府は赤字国債をどんどん発行することで借金して貨幣を供給することができるのです。

政府が国債を発行して公共事業などを通してお金を市場に供給していくことで、市場を活性化し潤すことができる、これがMMT支持者の理論です。だからむしろ政府は進んで国債を発行しなさいということになるのです。

MMTの問題点

インフレ懸念

ちょっと考えればわかりますが、貨幣を供給し続けるのですから、インフレになる危険が付きまとうことが大きな問題の一つです。多少のインフレは経済成長にも欠かせないものでいいのですが、過剰なインフレ(ハイパーインフレ)になるのを制御できるのかという疑問が付きまといます。

無駄な財政支出の増大

上限のある税金なら、無駄を省き必要なところにお金を回す予算を組もうとし、それを監視する国民の目も光っていると思われますが、これがいくらでも借金してよいとなれば、歯止めがなくなることが考えられます。必要のない軍備拡張のために過剰なお金を使ったりすることも考えられるわけです。

格差の拡大

国債を増やすということは借金を増やすということです。借金が増えれば利息も増えます。その利息はどこにいくのでしょうか。国債を買って持っている人のところですね。お金があるところに集まる仕組みです。

信用創造に立脚していていいのか

そもそも、お金を借金で作る理由は何なのでしょう。

それは、国に通貨を発行する権利、通貨発行権がないからです。では通貨発行権はだれが持っているのか。中央銀行が持っている国がほとんどです。日本は日本の中央銀行である日本銀行が持っています。そして、日本銀行は日本国政府から独立した認可法人であり、政府機関ではありません。出資証券はJASDAQに上場されており、55%は政府が、45%は民間が保有しています。

借金ということは、金利が発生します。返す時には借りたお金に利子をプラスして返さなければならないものです。これは、すべての人がお金を返すことは不可能だということを意味します。作ったお金よりもたくさんのお金が必要になるからです。元本以上のお金が消えていくのです。そしてこの金利は、誰かの懐に不労所得として入り続けることになり、格差は拡大し続けるのです。

ロスチャイルド家の祖、マイアー・アムシェル・ロートシルト(1744~1812)は、次のような言葉を残しています。

「一国の中央銀行を支配すればその国全体を支配できる」
「私に一国の通貨の発行権と管理権を与えよ。そうすれば、誰がどんな法律を作ろうと、そんなことはどうでもよい」

 

政府通貨に切り替えるべきという主張

今回れいわ新選組から参議院議員選挙に比例代表で立候補している大西つねき氏が政府の責任で作る政府通貨に変えるべきという主張をしていてとても興味深いです。彼はベーシックインカムなどにも言及しています。あなたは金融システムを変えるなんて夢物語だと思いますか?

「誰かが借金をしないとお金が生まれない仕組みそのものが間違っています。だれの借金でもないお金を政府が責任をもって発行する以外の解決策はないです。」

ー大西つねき氏

大西つねき氏の主張を詳しく知りたいという方はこちらの本もおすすめです。

 

 




【おすすめの記事】

2019参院選!本当に自民・公明に任せて大丈夫?嫌韓は何のため?

夫婦同姓のデメリット

韓国の大統領・国会議員の選挙制度はどうなっているの?

キム・レウォン主演韓国映画「Long Live the King:木浦の英雄」あらすじと感想レビュー

おすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA