カフェ・ラテ(Caffe Latte)とカプチーノ(Cappuccino)とカフェオレ(Café au Lait)、みんな牛乳の入ったコーヒーで、言ってみればコーヒー牛乳です。そういう意味でよく似ていて区別がつけにくいですよね。特にカフェラテとカプチーノは、区別があいまいで、場合によってはほとんど同じものが出てきたりすることもあって、私も長年謎？？？でした。

コーヒーについて本格的に学ぶまではいつもごちゃ混ぜになってしまって困っていた経験から、はっきりわかった今、せっかくなので共有したいと思います。

カフェ・ラテとカプチーノとカフェオレの違いとは？

【その１】ベースになっているコーヒーが違います。

まず、カフェ・ラテとカプチーノのベースに使うコーヒーは、エスプレッソマシンという機械を使って9気圧の気圧をかけて短時間で抽出したエスプレッソというコーヒーです。エスプレッソにはふつう深煎りのコーヒー豆を使用するため少し苦みのある濃縮した味です。

（エスプレッソについて詳しくはこちらをご覧ください⇒エスプレッソとは？クレマとは？アメリカーノとは？）

（コーヒー豆の焙煎について詳しくはこちらをご覧ください。⇒コーヒー豆の焙煎（ロースティング）について知ろう）

一方のカフェオレのベースに使うコーヒーは、日本でなじみのあるドリップコーヒーです。ドリップコーヒーには浅煎りのコーヒーを使います。そのため酸味が多めで苦みが抑えられた味わいになります。

（ドリップコーヒーの淹れ方について詳しくはこちらをどうぞ⇒おいしいドリップコーヒーの淹れ方とコツ～コーヒーのハンドドリップ(ペーパードリップ)の準備と方法～）

ちなみにカフェラテ(Caffe Latte)とカプチーノ(Cappuccino)はイタリア語がもとになっており、カフェオレ(Café au Lait)はフランス語です。

【その２】使うミルクの状態が違います。

カフェ・ラテとカプチーノに使うミルクは、スティームを使って温めたミルクです。ただしそのスチーミングの際に入る空気の割合が異なります。

カプチーノの場合はミルクをスチーミングをするときシルキーな泡を多めに立てて軽い感じに作ります。

一方のカフェラテの場合は、スチーミングするときに泡をあまり作りすぎないようにしてシルクのような重みのある滑らかさをもたせます。

他方、カフェオレの場合は、スティーミングを施していない普通の牛乳を使います。

単純に言ってしまえば、泡が多いのがカプチーノ、泡が少ないのがカフェ・ラテ、泡がないのがカフェオレです。

【その３】コーヒーと牛乳の割合が違います。

ラテがイタリア語で牛乳を指すことからもわかる通り、牛乳の比率が最も高いのがカフェ・ラテです。エスプレッソと牛乳の比率は１：４ほどになり、プアリングする（ミルクを注ぎいれる）とき、エスプレッソとミルクが混ざるので、ミルクのまろやかな味わいが楽しめます。カフェ・ラテに使うミルクは泡立っていないスチームドミルクの割合が大きく、泡立っているフォームドミルクはわずかです。（スチーミングをしたミルクの泡のない部分をスチームドミルク、泡の部分をフォームドミルクと言いますが、スチーミングした直後は混ざり合っていて、時間がたつと層に分かれてきます。）技術があれば、ハートやロゼッタなど、プアリング（注ぐ技術）によるラテアートが可能です。

一方カプチーノは、フォームドミルクが多いです。スチーミングしたミルクから泡をスプーンですくってコーヒーの上に浮かべたりしたものもカプチーノです。表面がほぼ真っ白の泡になるので牛乳が多そうに見えますが、エスプレッソと牛乳の比率は１：２程度とラテに比べて少なく、ラテに比べるとエスプレッソとミルクがそれほど混ざっていないので、泡立てたミルクと一緒にエスプレッソ自体の味も楽しめます。

カフェオレはコーヒーと牛乳を同時にそそぎ入れるのが特徴で、ドリップコーヒーと牛乳の比率は１：１です。スチーミングはせず、ふつうに温めた牛乳を使います。

以上簡単な区別の仕方でした。これではっきりと自分の求めるコーヒー牛乳(笑)が何という名前かわかりますね？どうぞご参考に！

ちなみにご家庭で手軽にカプチーノが楽しめる全自動のエスプレッソマシンも売っています。毎回カフェに行く手間が省けていいですね！

【おすすめの記事】

コーヒーに最適な水は軟水？硬水？

コーヒー豆のメッシュ（粒度）について知ろう

コーヒーのいろいろな抽出方法と抽出器具