【コーヒー豆の品種】ティピカ?ブルボンとは?アラビカ種からの派生種
コーヒー豆の品種
コーヒーの原種には、アラビカ種、カネフォラ種、リベリカ種の3種類があります。
このうち、現在流通しているのは、アラビカ種とカネフォラ種の2原種です。カネフォラ種はほぼロブスタという品種のみなのでロブスタ種と呼ばれることが多いです。
対して、流通量の7割を占めるアラビカ種には200種以上の派生品種が存在します。今日はこのアラビカ種の代表的な派生品種について調べました。
第一世代:ティピカとブルボン
ティピカ Typica
木の高さ:3.5~4m
収穫量:少ない
味:上品、柔らかな酸味とコク、香り
ブルボン Bourbon
収穫量:少なめ
完熟まで早い
実が大きめ(平均スクリーンサイズ16)
味:濃厚なコク、まろやかな甘み
ブルボンからの派生種
カトゥーラ Caturra
1935年にブラジルで発見されたブルボンの突然変異種。密集栽培に適している。主に中南米で栽培されている。
木の高さ:幹は太く短い。枝が多い。
収穫量:ティピカの3倍
味:良質な酸味と苦味。標高が高いほど味が良い。
パーカス Pacas
ブルボンの突然変異種。1956年にエルサルバドルで発見された。名前は発見された農園主の名前から。熟すのが早い。低地栽培に適していて干ばつにも強い。砂の多い土壌にも適応。標高が高いほど品質が良くなる。
収穫量:多い。
生豆のサイズ:小さい
ティピカからの派生種
マラゴジッペ(マラゴジーペ) Maragogype
1870年にブラジルのバイア州マラゴジッペで発見されたティピカの突然変異種。
木の高さ:ブルボンやティピカより背が高い
収穫量:少ない
種子、つまり豆のサイズが大きい。独特の風味があり一部のマーケットで人気が高い。
ブルボンとティピカの自然交配種
ムンドノーボ Mundo Novo
ブラジルで広く栽培されている。病気に強い。
木の高さ:ブルボン種より高い
収穫量:多い
酸味、甘み、苦みのバランスが良い。
ムンドノーボとカトゥーラの交配種
カトゥアイ Catuai
1949年に開発された品種。ブラジルで広く栽培されている。密集栽培に適している。実が落ちにくく強風や大雨に強い。
木の高さ:低い
収穫量:多い
ムンド・ノーボに似たシンプルな味。
野生品種
ゲイシャ Geisha
エチオピア起源の野生品種。パナマ以外にコロンビア、コスタリカ、グアテマラでも栽培。収穫量は少ない。花の香りと柑橘系。
アラビカとカネフォラの交配種
ハイブリッド・ティモール Hybrid Timor
アラビカとカネフォラの自然交配種。1920年ティモール島で発見された。
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(参考文献)
『極める愉しむ珈琲辞典』西東社
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