【世界の産地別コーヒー】グアテマラ産コーヒー~アンティグア
今日はアンティグアSHBで有名な中米のグァテマラのコーヒーについて調べました。
グァテマラ産コーヒーの基本データ
生産量:世界第10位(21万トン/年)
世界の生産量に占める割合:2.5%
主な種:アラビカ種98%、ロブスタ種2%
主な品種:ブルボン、カトゥーラ、カトゥアイ、ティピカ、マラゴジッペ、パチェ
収穫期:11月~4月(12~3月)
生産処理:ウォッシュト、ナチュラル(一部)
グァテマラ産コーヒーの生産形態と特徴
グァテマラには1750年代にコーヒーが伝わり、イエズス会の修道士によって広められました。
1969年に設立されたグァテマラ全国コーヒー協会(ANACAFE)が品質向上と生産効率を上げる努力を行っています。
アラビカ種をロブスタ種の根に接ぎ木する方法が考案されたりもしています。
グァテマラは今日は国土の7割が高原地帯でしかも火山が多くミネラルを豊富に含んだ肥沃な土壌で良質なコーヒー栽培に適した環境が備わっています。しかも平野もあり、気候や降雨パターンにバリエーションがあって産地ごとに多彩な味わいが楽しめるのが特徴です。グァテマラ全国コーヒー協会(ANACAFE)により、コーヒーの風味や味わいによって生産地域は8地区に分けられています。
コーヒーの生産農家は25000軒ほど、生産人口は10万人に上ります。栽培面積は27万ヘクタール。大部分がウォッシュトのアラビカ種(ブルボンやカトゥーラ)です。ロブスタ種は南西部の低地で少量生産されるのみです。
農園の多くは2~3ヘクタールの小規模農園です。処理はチェリーをウェットミルに持ち込んで行うのが一般的ですが、ベネフィシオと呼ばれる自前の生産処理場を持つ農園も増えてきています。
コーヒーの格付け方法
グァテマラでのコーヒーの格付けは、標高によって行われます。SHBが最上位です。
グレード | 栽培地の標高 |
SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン) | 1400m以上 |
HB(ハード・ビーン) | 1225m~1400m |
SH(セミ・ハード・ビーン) | 1100m~1225m |
EPW(エクストラ・プライム・ウォッシュト) | 900m~1100m |
PW(プライム・ウォッシュト) | 600m~900m |
グアテマラ SHB
(アンティグア地区の豆が最高品質とされる)
特徴:豊かな芳香、リッチな味わい、柔らかな苦味、やや強い酸味。程よいコク、甘み、キレのいい後味。
焙煎度:中深煎り(ハイロースト~フルシティロースト)
楽しみ方:ストレート、ブレンド、エスプレッソ
コーヒーの主な生産地区
アンティグア
海抜1300~1600mの谷にある国内最初のコーヒーの産地です。涼しく乾燥した気候です。ナッツ、スパイス、チョコレートのバランスの良い甘い風味が特徴です。
アティトラン
標高はアンティグアと同程度ですが、雨量が多めで湿度が高い地域です。さわやかな柑橘系とチョコレートの風味でコクが強く、芳醇な香りを持ちます。
アカテナンゴ
とりわけ標高が高く、海抜1300~2000mになります。熱く乾燥した気候で火山性の土壌です。酸味が強く複雑な風味の豆が多いです。
コバン
海抜1300~1400mの高地です。雨量が多く熱帯雨林が生い茂り湿度が高い反面、気温は低いです。しっかりしたボディ感とバランスの取れたフルーツやスパイスの風味があります。
ウェウェテナンゴ県
非火山性の高地です。雨量が少なく、収穫の時期が遅いです。花やフルーツの風味つ複雑な味わいを持ち国内屈指の品質を誇ります。
参考文献
『コーヒーの基礎知識バリスタテクニック・100のレシピCOFFEE BOOK』Anette Moldvaer著 誠文堂新光社
『知れば知るほどおいしく飲めるコーヒー辞典』藤田政雄著 日本文芸社
『極める愉しむ珈琲辞典』西東社
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