【韓国】ストレス満載のソルラル(旧正月)やチュソク(旧盆)などの名節の後は○○が急増!
ソルラルの後に増えるもの
2019年豚年の旧正月(ソルラル 설날)も明けましておめでとうございます。
今年のソルラルは2019年2月5日でした。
ソルラル当日からUターンラッシュ
ソルラルの午前に墓参りを済ませた人々が午後には帰途につきはじめます。そのためソルラルの午後からはUターンラッシュがひどくなっていきます。今年はここ数年になく渋滞がひどかったとかで、韓国南西の港湾都市、木浦(モッポ)からソウルまで9時間もかかるとニュースで言っていました。それもそのはず、あちこちの高速道路で追突事故が相次ぎ、死傷者も何人も出ていたのです。ひどいところでは11台が巻き込まれる追突事故もあり、ただでさえ交通量が増えている高速道路の渋滞に拍車をかけることになりました。
ソルラルの後は毎年こういう事故が報じられて心が痛みます。やはり飲酒運転が増えるためかと思います。
しかし今日ご紹介するのは事故が増えるという話ではありません。
男性と女性で天国と地獄の差?
ソルラルやチュソクなどの名節は、男性にとっては生まれ育った故郷に帰って親戚一同と顔を合わせ、おさななじみや学生時代の友達にも会えて、おいしいごちそうをたらふく食べて、テレビを気が済むまで見て、ゆっくり休んで、といいことずくめですが、お嫁さんにとってはかなり試練の時となります。
肉体的、精神的、経済的負担の3重苦
帰省ラッシュやUターンラッシュだけでも疲れるのに、旦那さんの実家についたらお嫁さんは一番の働き手とみなされなされるので休む間もなくチャレ차례(茶禮)と呼ばれる先祖にお供えするための大量の料理に取り掛からなければなりません。日本ならお嫁さんは半分お客さんのようなものなのに、韓国では大違いなのです。もちろん嫁姑間の葛藤は万国共通ですし、韓国のおばさんアジュンマパワーは強烈ですから、そのストレスもたまります。ちょっと意地悪な小姑がいたりするともうさらにストレス倍増でしょう。そんな大変な思いをしているのに夫はリビングでテレビ三昧の遊び放題だったりすると腹も立って当然でしょう。
また、経済的にもかなりの負担になります。一部の、両親が経済的に恵まれている家庭を除いては、帰省の交通費、親戚へのお歳暮やお中元に当たるプレゼント代、両親へのお小遣い、親戚の子たちにあげるセベトンと呼ばれるお年玉、名節料理の高価な食材調達費用まで、すべて働き盛りの子供世代が負担することになるからです。
世相を端的に現した皮肉
だから巷ではこんな言葉がささやかれるのです。
「祖先の徳に恵まれた人達は今頃(名節の時)みんな海外旅行に行ってしまっていない。祖先の徳などというものは1度も見たことのない人間たちが、食べ物を並べた台にお辞儀して、家に帰っては嫁と喧嘩するのだ。」
増えるのは離婚件数
こんな女性にとってストレス満載の名節。
実際に、名節後には離婚が急増するのです。一日当たりの離婚申請書受付件数でみると、普段の平均は298件ですが、旧正月、旧盆の連休直後10日間の平均は577件というデータがあります。(韓国法院行政所統計/2016年基準)
こんな女性のストレスと疲れをいやすために、チムジルバンと呼ばれるサウナが名節後にはにぎわうそうですが、それだけでは腹の虫がおさまらない人も多いのでしょう。「チャレをなくしてほしい」という請願まで入っているとの報道もありました。
「男子厨房に入るべからず」という考えが根強く残っていた昔に比べれば、韓国の男性の意識もずいぶん変わってきていて、家事を手伝う男性も増えたといわれますが、やはり家庭によってまちまちです。韓国人に嫁ぐすべての女性のためにも、家族みんなにとって楽しい名節になるように変化していくといいですね。
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