スーツケース(キャリーケース)の選び方
一年に最低二回は飛行機に乗る生活になって早十ウン年。数えるのももうやめてしまいましたが、おそらくスーツケースに荷物を詰めて旅に出た回数は40回くらいにはなっています。その間に何個もスーツケースが壊れては買い替えを繰り返し、自然に自分なりのスーツケース選びの基準ができました。
どんなスーツケースを選べばいいのか
三泊四日くらいまでの場合に最適なスーツケース
三泊四日だと、一着は着ていくので三日分の服が入ればいい計算になります。この場合、防寒服などかさばる服がいる場合は無理かもしれませんが、薄手の服だけなら、私なら、機内持ち込みのできるソフトキャリーにします。理由は、手荷物を預けないことのメリットが大きいからです。最近のLCC(ローコストキャリア)の航空会社は、航空券の最低価格を受託手荷物なしに設定していることから、機内に持ち込めない荷物を持っていくと追加料金が必要になります。また、荷物を預ける場合、チェックインの時に並ぶ列も長いことが多く、目的地に到着後も荷物が出てくるまで待たなければならず、時間がかかります。以上の理由から、短い滞在なら機内持ち込みのみにするのがお勧めです。
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↑こちらのバッグは現在私が愛用しているものです。ちょうど良い大きさで使いやすくしっかりしていて気に入っています。
ではなぜソフトキャリーなのか。
タイヤがついてないボストンバッグなどは身軽に動けていい反面、やはりずっと持って歩くには重いです。タイヤがついていてもハードケースの場合は少し何かを取り出したりしまったりするにも大きくガバっと開かなければならず使い勝手がよくありません。最近わずかに一部上部が開くものやポケットのようなものがついているタイプも出てきましたが、まだ多くはない分高価になります。その点ソフトキャリーなら布製なので軽量で階段など持ち上げて歩く時も楽ですし、ポケットがついているデザインが多いので旅行ガイドや地図、携帯電話の充電器なども簡単に出し入れできます。機内持ち込みとはいえ、見た目よりもたくさん入りますし、たいていの航空会社は三辺の和が115㎝以内、10kgまで可能としているので、意外とたくさん詰め込んでも大丈夫です。
ただし、機内持ち込み手荷物には液体やはさみなど、持ち込みが制限されているものが多いので注意が必要です。化粧品などは100ml以下のボトルに詰め替えてジップロックなどの密閉できる袋に入れる必要があります。何が持ち込み不可かは必ず旅行代理店や各航空会社に確認してください。
受託手荷物用のかばんはどんなタイプがいいのか。
1週間前後以上の旅になると、どうしても服が増える分機内持ち込みのソフトキャリーでは荷物が入りきりませんから、飛行機で預ける受託手荷物用のかばんが必要になります。これは本当に選択肢が豊富で迷ってしまうところです。私が使ったことがあるものは、以下の4タイプです。
- フレームタイプのハードスーツケース
- ファスナータイプのハードスーツケース
- ソフトキャリーケース
- エクステンションキャリー、キャスター付き2ウェイバッグ(タイヤのついたサイズ変更可能なカバン)
他にもいろいろ選択肢はありますが、ここではこの4タイプに絞って長所短所を見ていきます。
フレームタイプのハードスーツケース
一番最初に使っていたタイプです。昔はほぼこれしか選択肢がありませんでした。蓋を閉めてパチンパチンと止めるタイプでとても頑丈で、セキュリティー面では一番安心です。雨が降っても水にぬれる心配もなく、本体部分はまずめったに壊れません。このタイプの欠点はなんと言っても重いことです。LCCの預かり手荷物の重さ制限は少し前まで20㎏だったのですが、最近は15㎏のところが出てきました。スーツケースが重いと、大きさは余っていてガラガラなのに重さ制限のせいで荷物が詰められないという事態に陥ってしまいます。LCC愛用者の私には、重いのは致命的です。セキュリティ重視の方にはお勧めです。
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ファスナータイプのハードスーツケース
2番目に頑丈なタイプです。フレームタイプに比べてだいぶ軽量化されています。セキュリティー面では、ファスナー部分に脆弱性が指摘されていますが、貴重品を入れなければ別に気にすることはないでしょう。割れ物などを入れても服などに包んで固定しておけばまず大丈夫です。できればファスナー部分から伸縮可能なものがお勧めです。荷物の少ない行きは小さく持って行って、お土産を買って荷物が増えたらサイズアップができるのでとても助かります。あえて短所を指摘するなら、荷物を出し入れする際に場所をとるということです。ガバっと開かなければならないので、外で開けるのは無理ですし、ホテルなどでも部屋が狭いと不便に感じます。雨に当たると、ファスナー部分から水がしみこむ恐れもあります。でも総合的に見て、一番お勧めなタイプです。
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↑ こちらは安さと軽さで一押しのスーツケースです。ハードなのにこの軽さこのお値段はすごいです。
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↑こちらのスーツケースは色も豊富で、カバーやベルトまでつけてくれます。
ソフトキャリーケース
機内持ち込みの場合はソフトキャリーケースが一番お勧めなのですが、受託用となると少し事情が変わってきます。まず、布製なので、雨にあたると中身が濡れる恐れがあります。大きいと傘に入れて引いて歩くのは難しいのです。それに、布製だと汚れが付きやすいです。これらの点はカバーをつければいいかと思います。でもそれよりも最大の難点は、メーカーによってだいぶ差があるのですが、軽量化に重点を置くあまり、荷物を保護するための背板やクッションが入っていないものが結構あることです。サイズが大きくなればその分詰める荷物も重くなり、鞄にも負荷がかかるので、背板やクッションがないとかなり不安です。
でも、背板やクッションが入っているしっかりしたつくりのものならかなりお勧めです。何より軽いので、その分たくさん荷物を詰め込めます。それに両開きではなく蓋が軽いので、ホテルで荷物を取り出すとき場所を取りません。また外側にポケットがついていることが多いので、旅行ガイドなどをさっと取り出せます。
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↑こちらのスーツケースとは別のモデルですが、よく似たアメリカンツーリスターのソフトキャリーバッグも愛用しています。Lサイズを持っているのですが、ソフトキャリーでも作りがしっかりしているので安心して使えます。
エクステンションキャリー、キャスター付き2ウェイバッグ(タイヤのついたサイズ変更可能なカバン)
旅先で鞄が壊れた時にとりあえず使うように買ったのですが、何より安いし(2000円台で買いました)、軽いし、ファスナーで伸ばせば大容量になるのがよかったです。壊れ物ではない服などを入れるなら余裕で受託手荷物にできます。ただ、キャリーがついているとはいえ、持ち歩きにはちょっと不便です。
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スーツケースの選び方
サイズ:Mサイズが一番使い勝手がいいです。小さいと荷物が入らないし、大きいと、重くて持ち運びに不便だし、航空会社の重量制限に引っかかって荷物を十分詰められない可能性があるからです。
キャスター(タイヤ):必ず4輪360度のものにします。そしてできれば壊れにくい太くて丈夫なものにします。
キャリーハンドル:持ちやすく、丈夫な作りで、長さ調節が細かくできるものにします。
鍵:アメリカに旅行に行くときのことを考えて、カギが壊されないようにTSAロックのものを選びます。そうでない鍵の場合は、アメリカに行く場合は鍵をかけないで預けます。
中のベルト:ゴムのものは避けます。ゴムは時間がたつと劣化して伸びてしまいます。
中の仕切り:両側についているものを選びます。片側でもいいですが、両側についていると、もし人前で鞄を開くことがあっても中身が丸見えにならないですし、ふたを開け閉めしたときにも鞄の中身がずれにくいです。そして、ポケットがついていると細かいものや、着いたらすぐに使いたいもの、ばらばらになると困るものなどを入れるのに重宝します。
マチで容量アップできるファスナー:上でも説明したように容量を行きと帰りで調節できるのはとても便利です。
インナーフラットタイプ:必須ではないですが、鞄の内側に凹凸がないと荷物が詰めやすいです。
いかかでしたか。
旅のお供に一度買ったら結構長くお世話になるスーツケースですから、選ぶときには慎重になりたいものです。私の経験があなたのスーツケース選びの参考になれば幸いです。
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