韓国の学校のオンライン授業(遠隔授業)
オンライン授業が始まった
韓国は通常3月に新学期が始まります。
しかし今年は新型コロナウイルス感染症(covid-19)のせいで新学期が始まらないままだったため、4月9日から3段階に分けて小中高すべての学校が「オンライン開学」をしました。
我が家の子供たちもオンライン授業を受けています。
パソコンがない家庭や、ネット環境が整っていない家庭もある中で、いったい韓国はどのようにオンライン開学にこぎつけたのでしょうか。
また、実際に家庭で子供たちはどのように授業を受けているのでしょうか。
教科書配布方法
入学式も始業式もしていないので、当然教科書も手元になかった子供たち。オンライン開学にあたり、先生からメッセージで学校にとりに来るように指示がありました。上の子は高校なので自分で取りに行きましたが、下の子は重いので車で一緒に行きました。クラスごとに時間が指定してあり、人影はまばらです。駐車場の奥のロータリーで机を出して担任の先生がビニール袋に入れた教科書を準備して待っていました。こんなところでもドライブスルー方式(笑)。軽く挨拶をかわして教科書をもらってそのまま帰りました。
韓国ではe-教科書というデジタル教科書も以前からあって、内容は紙の教科書と同じですが、学校で教えてくれるパスワードを使ってダウンロードできます。うちの子はこれも自分でダウンロードしていました。
パソコンやタブレットなどのスマート機器がない家庭
ネットでオンラインで授業を受けるには必須の媒体、スマート機器。パソコンかタブレットかスマホのどれかがあれば大丈夫です。韓国なら大抵の家庭には有りそうですが、ない家庭も中にはあります。そんな場合は申請して学校長が必要と判断した場合、学校や教育庁から貸与されるそうです。
ネット環境が整っていない家庭
役所やネットを通して「教育情報化教育費」を申請すると、インターネット通信費の支援が受けられます。また、ネット授業を提供するEBSやe-学習所への接続、デジタル教科書ダウンロードはすべてデータ利用料無料となります。
オンライン授業の方法
朝の会のみzoomのような双方向通信を使って行っている学校もあると聞きますが、うちの子たちの学校はそういうものはなく、録画されている授業を好きな時間に視聴すればいいという方式です。
小中学校の場合はe-学習所(e학습터)という韓国の教育部と市・道教育庁が運営するサイトから各自治体を選び、ログインして自分の学校のクラスにたどり着くと、日付ごとの進行状況などが出てきます。その日のところをクリックすると、その日の授業動画が表示されます。好きな授業から視聴することができます。
授業の動画は学校の先生が直接録画したものがほとんどですが、英語など一部の授業は教育放送のEBSのオンラインクラスにIDを作って受けます。高校生の場合はこちらがメインになるようです。
プリントはダウンロードして自宅で印刷します。
出席認定
ネット環境が不安定だったり、兄弟がスマート機器を順に使う場合なども考慮して、7日以内に授業の8割以上を視聴すれば出席と認めてくれます。
オンライン授業の感想
最初は確かにIDを作ったり、受講申請をしたりと手続き上わからないこともあってちょっと大変でした。
また初日はネットがつながりにくくなったりするトラブルもありました。
今はそれは解消されましたが、別の意味で少し大変です。
子ども一人ならいざ知らず、2人以上いれば当然それぞれ個室で勉強することになるわけですが、やっているかと思ってのぞいてみれば、映像をつけっぱなしにして、寝ている!
またはほかごと(ゲームやチャット)をしている!
・・・やはり、学校での授業が一番だと思います。
子どもは
EBSの講師は教え方がうまいし、わからないところは止めたり見返したりできるからわかりやすくていい
といっていますが…。
学校再開はいつ?
最近ずっと新規感染者数が10人前後で、しかもその大部分が海外からの帰国者になってきたため、5月中旬(11日ごろ)から順次学校を再開するという話が出ています。
世界中が早く元の生活に戻れるといいですね。
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