【世界の産地別コーヒー】ホンジュラス産コーヒー
世界第5位のコーヒー産出量のグアテマラとニカラグアに挟まれた中米の国ホンジュラスのコーヒーについて調べました。
ホンジュラス産コーヒーの基本データ
世界の生産量に占める割合:3%
生産量:世界第5位(47万トン/2017年)
主な種:アラビカ種100%、ロブスタ種0%
主な品種:ティピカ、カトゥーラ、カトゥアイ、パカス、ブルボン
収穫期: 11月~4月(10~4月)
生産処理:ウォッシュト
ホンジュラス産コーヒーの生産形態と特徴
ホンジュラスでのコーヒー栽培は隣国のエルサルバドルから伝えられ1870年代以降、生産が本格化しました。標高1000mを超える高地が国土の多くを占めるホンジュラスは、熱帯気候にありながら昼夜の寒暖の差が大きくコーヒー栽培に適した気候です。ホンジュラスで最も好まれているコーヒーはエルサルバドルに近いマルカラでとれる豆です。土壌は堆積土壌で、まろやかな味わいが特徴です。
小規模の個人農園が多いホンジュラスでは、豆に生産者の名前を付けるのがトレンドになっているそうです。雑味のない複雑な風味の豆を生む素質がありますが、インフラが乏しく、管理されたドライミルがないことがネックになっています。
ホンジュラスのコーヒーの格付け方法
ホンジュラスのコーヒーは、標高が高いほど高品質の豆として格付けされます。最高品質は標高1200~2000m以上の高地で栽培されたストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)です。その次が900m~1200mのハイ・グロウン(HG)、その次が、600m~900mのセントラル・スタンダード(CS)となります。
ホンジュラス
特徴:豊かな香り、優れた酸味。
焙煎度:中煎り(ミディアムロースト~フルシティロースト)
楽しみ方:ストレート、ブレンド
ホンジュラスのコーヒーの主な生産地区
アガルタ
初めてコーヒーノキが植樹されたオランチョ県と、ヨロ県にまたがる産地です。一部の豆はトロピカルフルーツ風味で甘く、強い酸味があり、ほのかにチョコレートを思わせます。
モンテシージョス
ラ・パス県を中心に、コマヤグア県、インティブカ県、サンタ・バルバラ県にまたがるこの産地は、シエラ・マドレ山脈にかかり、国内屈指の標高の農園では、明るい酸味と柑橘系の確かなコクの豆が生まれます。
コパン地域
マヤ文明の遺跡で有名なコパン地域は、コパン県、オコテペケ県、コルテス県、サンタ・バルバラ県と、レンピーラ県の一部に農園が広がります。ココアと重い甘みの古ボディコーヒーが特徴です。
参考文献
『コーヒーの基礎知識バリスタテクニック・100のレシピCOFFEE BOOK』Anette Moldvaer著 誠文堂新光社
『知れば知るほどおいしく飲めるコーヒー辞典』藤田政雄著 日本文芸社
『極める愉しむ珈琲辞典』西東社
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