デパ地下に人魚が泳ぐ韓国の水族館:大田EXPOアクアリウム
デパ地下の水族館で見た韓国の現実
地下にある水族館たち
韓国中部の大田広域市(대전광역시:テジョンクァンヨクシ)に2021年にオープンした新世界デパート(신세계백화점:シンセゲペックァジョム)。
その地下一階の食堂街の奥まったところに、なんと水族館があります。
日本で私が行ったことがある水族館たちは、みんな自前の建物が海辺にあるスタイルでした。
(検索したところ、岩手県にある、久慈地下水族科学館(もぐらんぴあ)が日本で唯一の地下水族館だそうです。)
しかし、韓国では水族館は建物の地下にあることが珍しくありません。
実際、私が韓国で初めて行った水族館は、ソウルの汝矣島(ヨイド)にある63(ユクサム)ビルディングの地下にあるハンファ アクア プラネット 63でした。
釜山で行った、シーライフ釜山アクアリウムも、入り口は海雲台(ヘウンデ)ビーチにありますが、本体は地下でした。
ソウルのロッテワールドアクアリウムも、ロッテワールドタワーの地下にありました。
ソウルの江南にあるCOEXアクアリウムも地下にあります。
私が韓国で行ったことがある水族館で地上にあったのは、唯一、大田(テジョン)アクアリウムだけでした。
週末に、初めて、大田新世界デパートにある水族館、大田EXPOアクアリウムに行ってきたので、写真でご紹介します。(写真をクリックすると拡大表示されます。)
写真で見る大田EXPOアクアリウム
大田新世界デパートの外観です。夜に通りかかったらとてもきれいでした。右のタワーはホテルになっています。
川辺にあるので眺めがよく、デパートの屋上の空中庭園に行くと気持ちがいいです。
大田EXPOアクアリウムの入り口は地下一階の西の端、タワーとは反対の方にあり、こんなふうになっています。
自由に遊べるモニターのゲームもあります。
ギリシャ神話の海の神ポセイドンがコンセプトらしく、入り口には何やら大きな石像があります。内部もあちこちにギリシャ神話にちなんだフォトゾーンが設けてありました。
最初のほうの水槽は、水槽が大きく比較的高い位置にあり、周りも明るいので、水槽の前に立って写真を写せます。
水族館だというのに、魚の説明はほぼなく(笑)、アジアやアマゾンの魚と一緒にギリシャ神話風のフォトゾーンを設けるという、不思議なコンセプトの水族館です。
こんなフォトゾーンも水槽の展示の合間に設けてありました。
光る魚?!・・・かと思いきや、ロボットの魚もほかの魚と一緒に泳いでいるという…いやはや面白いです。
錦鯉に餌をやることができたり、ドクターフィッシュに指を掃除してもらえる水槽もありました。
韓国の主張はこんなところにも
この辺りまでは楽しかったのですが。
メインの大水槽の海底トンネルに入ると、両側に何やら文字の書かれたボードがあり、魚クイズか何かかと思ってみたら、なんと竹島(韓国名独島)のクイズがトンネルの両側にずらり。
パネルの最後は『独島はどこの国の領土ですか?』『私たちの土地、私たちの海です!』で締めくくられていました。
いままでのSNS映えを意識したポセイドンのコンセプトは一体いずこへ・・・?
振り返ってみればいたるところの壁にかかっている自然の美しい写真の数々はすべて「独島」の写真でした…。
これらは、恒久的な展示ではないのかもしれません。
しかし、今月(2023年3月)は韓国に住む多文化家庭(国際結婚家庭の事を韓国ではこう呼ぶ)を無制限で水族館に無料招待していることを考えると、展示者側の意図を感じずにはいられません。
韓国には結婚移民女性が数多くいます。
コロナ前には結婚式100件中6件が国際結婚といわれ、当時ですら多文化世帯数は36万世帯、多文化世帯人数は100万人を突破していました。
国別では中国、ベトナム、フィリピンに次いで、日本人も多い方です。
コロナ禍で新しい結婚移民は減少したとはいえ、その前から暮らしている家族には子供も生まれ、どんどん育っています。
そうした国際的な背景を持つ人たち、子どもたちを狙ってこういう領土問題の教育を水族館という一見何の関係もない場所で行っているのですから、空恐ろしいです。
ここだけでなく韓国の博物館などに行くと、この手の展示は多く見受けられます。
日本では、竹島だけでなく、北方領土も尖閣諸島も日本領だとしながらも、そこを自国領だと主張する他国があり、領土問題があることを大前提として認識していると思いますが、韓国では、自国領であることが大前提で、そこに領土問題があることすら認めたくないという態度が見て取れ、そこが日本と大きく異なる点です。
なぜ問題になっているかに焦点を当てるよりは、「自然豊かな美しい島を守ろう」と子どもたちに呼びかけることで、問題をすり替え、美化して議論を避けているように見えるのです。
議論になって突き詰めていけば不利だと考えての事でしょう。
サンフランシスコ平和条約の際のラスク極東担当国務次官補から梁大使への書簡やヴァン・フリート大使の帰国報告など、最近の資料は日本領であることを示していますから。
「嘘も百回言えば真実となる」というナチス・ドイツのヨーゼフ・ゲッベルスの言葉が頭をよぎります。
日本人はもっとしっかりしないといけません。
また、こういう展示は、日韓家庭や日韓カップルの不和の原因にもなりえます。留意しておいてください。(長年韓国に住んでいる人には慣れっこでしょうけれど。)
日本の外務省のホームページに竹島問題について書かれています。ぜひ読んでみて下さい。
公正を期すため、韓国の外交部のホームページの独島についてのリンクも貼っておきます。
体験プログラム
さて、気を取り直してもう少し写真を紹介します。
魚やエイを見ていたら、水中トンネルの水槽の中を歩いている人がいて、何かと思ったらシーウォーカー体験の宣伝でした。誰でもお金(5万ウォン)を払えば水槽の中を歩けるようです。
頭上には透明なゴムボートで水面から下を見下ろすお客さんの姿も。これも別料金(10000ウォン)を払えばだれでも体験できます。
パンフレットには、スキューバダイビング(10万ウォン)もできると書かれています。なんでもありですね(笑)
水槽横にはカフェもありました。
そのほか、VR体験施設(8000ウォン)、5D映画館(5000ウォン)、子どもの工作(15000ウォン~)などいろいろな体験プログラムが準備されていました。
マジック公演と水中バレエショー
大水槽前には客席があって、日に何度もマジックショーと水中バレエショーが行われています。
子供だましかと思って見たら、全然そんなことはなく、見ごたえ十分でした。
特に水中バレエの出演者は全員、シンクロナイズドスイミングの北朝鮮代表とか、マスターズで優勝したロシアのシンクロナイズド選手とか、シンクロナイズド世界選手権決勝進出者とかで、一人いた男性も、ベラルーシの水球チャンピオンだということで、超豪華メンバーがそろっているだけあって、肺活量も体力も技術も申し分なく圧巻でした。
場所
ウェブサイト
入場料
14歳以上:29000ウォン
13歳以下・65歳以上:25000ウォン
36か月未満:無料(証明書持参、父母同伴時)
【おすすめの記事】
これだけは!観光旅行で使える韓国語のあいさつや基本フレーズと是非知っておきたいお手洗い事情
【カフェの韓国語】アアやオルチュガを超える衝撃、アシャッチュとは?
明洞大聖堂(명동대성당 ミョンドンデソンダン)~ソウルの観光名所
医療観光立国を目指す韓国のホテルのような病院で人間ドック体験!
韓国語でキリスト教って?宗教人口割合と異端リスト~宗教に勧誘されたら?
世界各国のお金を見比べることができる韓国の貨幣博物館(大田広域市)
屋外スケートリンクは家族連れで楽しめる手軽な冬の遊び場【韓国大田市】