消費税は廃止を!③格差を広げる悪税、大義名分もない! - True Vine

消費税は廃止を!③格差を広げる悪税、大義名分もない!

なぜ消費税をやめるべきなのか?





10月に消費税が10%に増税されました。リーマンショック級の経済危機や大災害が起きない限り実施すると言い、台風15号が千葉を襲っても無視を決め込んでそのまま増税してしまった安倍政権には反感すら覚える方も少なくないでしょう。

前回に引き続き、なぜ消費税は悪税であり、廃止にするべきなのかを書いてみます。

消費増税で景気は悪化する

消費税というのは、いちいち何かを買うたび、消費するたびに取られる税金です。いわば、

お金を使ったら使っただけ払わされる罰金みたいなもの。

家計に余裕があれば気にならないでしょうが、10%というのはたいていの人にとってはかなり大きく感じられるはずです。10万円のものを買ったら1万円余分に払うことになるわけですし、もしも収入をほぼ支出に回しているような家計の場合は、月給一か月分以上が消費税として取られるという計算になります。そうすると税金まで含めた総支出は増やせないわけですから当然、財布のひもが固くなり、物を買わなくなるでしょう。消費者が物を買わないということは物が売れないということです。当然売る側の企業の利益が減ります。そうすると、社員、つまり社会全体でみると国民の所得が減ります。そしてさらに物を買わなくなるという悪循環に陥るわけです。

景気がさらに悪くなることは明らかです。とても単純なことです。

消費増税で少子化が進む

すでに日本は長い間、デフレに苦しんできました。低賃金と非正規雇用によって人々の暮らしは困窮しています。(実質賃金指数の推移の国際比較参照)

実質賃金指数

そこへここ数年の物価の上昇が貧困に拍車をかけています。個人所得は低いままなのに、物価ばかりが上がっているのです。その上さらに消費税を増税することは非人道的です。

いまでも生活が安定しないために結婚をあきらめたり、出産をあきらめたりしている人が大勢いるわけです。20代貯蓄ゼロ世帯の割合はなんと61%にも上ります。(山本太郎氏街頭演説より)

貯蓄ゼロ

山本太郎氏街頭演説より

このままでは少子化問題がより深刻さを増すでしょう。

消費増税で格差が拡大する

大体、消費税は低所得者ほど負担割合が高くなる逆進性の強い税です。収入を得ることができない赤ちゃんや子供からも一律に税を徴収することになる悪税です。

本来なら高所得者には応分の税負担をしてもらい、低所得者に分配するのが道理です。

しかし、自民党政権は消費税増税大企業の法人税減税、富裕層向けの所得税の最高税率引き下げをセットで行ってきました。

消費税収と法人3税

富裕層を優遇し、その穴埋めを低所得者にさせるということを行ってきたのです。2019年までの30年間の累計397兆円の消費税収の大部分を大企業や資本家の減税による税収の穴埋めに充ててきたのです。その上輸出企業には輸出免税制度により還付金に1.6%の還付加算金という利息まで上乗せして還付されます。2017年度の消費税の還付金額は4.1兆円で、消費税収の2割に匹敵します。(東京新聞2019年9月18日 朝刊より)経団連がいつも消費税を歓迎するのはこのからくりを知っているからです。

その結果、一億総中流と言われたかつての日本の姿は消え、まぎれもない格差社会に変貌してしまったのです。

 

それなら、消費税導入前のように、累進性の税である法人税と所得税で消費税分を補って、消費税はやめるべきです。

 

内部留保

山本太郎氏演説より

企業が生み出した利益から税金や配当、役員報酬などの社外流出分を差し引いたお金で、社内に蓄積されたものを内部留保と言いますが、この内部留保が7年連続で増え続け、2018年には過去最高の463兆1308億円となりました。これは日本の2017年(最新)の名目GDP(国内総生産)の546兆円にも迫るほどの巨大な額です。

これは企業が儲けたお金をため込んでいるということです。この一部でも税として国家に収め、社会に還流するようにできれば経済が活性化され、税収も増えるでしょう。

 

過去の消費増税でも消費が落ち込んだ

消費税が5%から8%に引き上げられた2014年、3%の消費増税で前年と比べて8兆円もの個人消費が失われました。(山本太郎氏街頭演説より)

消費の総額(実質値)は増税後14兆円も下落したとするデータもあります。(リテラより)

この時、家計の消費支出は年間25万円も落ち込みました。(しんぶん赤旗より)

2014年の消費増税前に369万円あった各世帯の年間消費はその後も下がり続け、2017年には335万円にまで減り、たった3年で増税前より年間34万円も落ち込んだ(一世帯当たり消費)ことになります。(藤井聡元内閣官房参与談)

このように消費が減れば、当然税収も減ります。消費税率を上げれば税収が増えると考えるのはあまりにも安易で、実際には税収がかえって減るかもしれないということを知っておくべきです。

消費税をやめた国

マレーシアではマハティール首相が消費税に当たる6%のGST(物品サービス税)を2018年6月1日から廃止しました。その後しばらくして9月1日からSST(売上サービス税)と呼ばれる税が導入されましたが、税率が0%になった期間の民間消費はとても好調だったようです。(IDEスクエア世界を見る目参照)

 

日本の場合、参議院調査情報担当室の試算では、消費税ゼロにした6年後には、1人あたり賃金が44万円アップするそうです。(れいわ新選組ホームページより)

 

日本の消費税率はまだまだ低い方?

ヨーロッパなどの諸外国に比べたら消費税率10%は低い方だという人がいます。しかしこれも当たっていません。

消費税というのは物価に対してのパーセントで決められて徴集される間接税ですから、物価が高ければ自然と消費税も高くなります。ですから物価を抜きには考えられません。では日本の物価は世界的に見てどうでしょう。

物価順位

ITmedia ビジネスオンラインより

組織・人事コンサルティング会社のマーサーは、世界生計費調査の2019年版を発表しました。世界500都市以上で、住居費や食料、衣料など200品目以上の価格を調査して算出されたものです。それによると、東京は香港に次いで世界で2番目に物価の高い都市となっています。ちなみに10位中8か所がアジアの都市で、ニューヨークは9位でした。(ITmedia ビジネスオンライン 参考)

この10位までの順位の中にヨーロッパの都市で出てきたのは5位に入ったスイスのチューリッヒ一か所だけです。

これを見てわかる通り、消費税をかける基になる物価自体が、日本はとても高いのです。よって、ヨーロッパに比べて税率は低めでも、支払う消費税はかなり高くなるのです。実質的に日本の消費税は世界一高いという人もいます。

国の借金1105兆円で国民一人当たり借金が891万円という大ウソ

1000兆円を超える国の借金がある、国民一人あたりに直すと800万円以上になる、大変だ!もっと税収を増やす必要がある!というニュースがたびたび出ますね。今年8月にもありました。以下の記事です。

 

財務省は9日、国債や借入金などの残高を合計した「国の借金」が6月末で1105兆4353億円になったと発表した。2月1日時点の人口(1億2405万人)を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約891万円になる。

国の借金は国債、借入金、政府短期証券で構成される。残高合計は前回発表の3月末から2兆810億円増え、過去最高を更新した。少子高齢化により膨らむ社会保障費などを税収だけで賄えず、国債発行で補う構図が続いている。

時事ドットコム2019年08月09日より)

これは少し調べればわかりますが完全なでたらめのプロパガンダです。

まず、政府の借金を国民の借金とするのはおかしいですし、日本は外貨準備高も多く、多額の金融資産も抱えています。それに、日本は自国通貨建てで国債を発行しており、ユーロなどと違って円を作ることができます(通貨発行権がある)から、デフォルトはあり得ないのです。このことは財務省のホームページにも書いてあります。

 

将来はインボイス制度導入で小規模免税事業者不利に

消費税は課税売上高が1000万円以下(平成16年4月以前は3000万円以下)の事業者は消費税の納税を免除されていました。

しかしこれからはそれが不利に働くことになります。消費税10%になったことを受けて、4年後の2023年10月ごろから、段階的に「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」という制度が導入される見込みだからです。

消費税は、売上に係る消費税から、支払等に係る消費税額を引いて、差額を納付します。

この際、登録番号の記載があるインボイス(適格請求書等保存方式)でないと、支払い分の消費税額を控除してもらえないことになったのです。

免税事業者は登録番号を発行してもらえないので、課税事業者が仕入れ先を選定するときに大変不利になるのです。

結局、免税事業者は涙をのんで消費税分を値引きすることになるのでしょうか。

 

 

以上色々見てきましたが、やはりどこからどう見ても、消費税は撤廃するべきです。

近いうちに衆議院解散がありそうですが、今のままでは消費税はなくなりません。自民党などは経団連などとの結びつきが強いからです。政権交代は必須です。かといって野党ならどこでもいいわけではありません。野党も利権と結びついているところは結局自民党と一緒です。くれぐれもよく考えて、一票を無駄にしないように投票したいものです。




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