イースター(復活節)とは何?いつ?由来は?イエスは本当に復活した?疑問にお答え!
イースター(復活節)
クリスマスもハロウィンもはっきりとした日にちが決まっていますが、このイースターだけは毎年日にちが変わります。
イースター(復活節)って何?という方も多いと思います。
でも実はイースターはクリスチャンにとってはクリスマスよりも大切な記念日なのです。
今日はイースターについて書いてみます。
イースターはいつ?
基本的には、春分の日の後の最初の満月の後の最初の日曜日とされています。
3月22日から4月25日の間になりますが、2019年の場合は4月21日日曜日です。(これはグレゴリオ暦を用いる西方教会の場合です。正教会などの東方教会の場合は計算方法が異なるため今年は4月28日になります。)
(参考)2020年は4月12日、2021年は4月4日、2022年は4月17日、2023年は4月9日、2024年は3月31日、2025年は4月20日です。
どうして毎年日付が変わるの?
先ほど書いたように太陰暦を基にして定められるためですね。春分の日の後の最初の満月の後の最初の日曜日です。
イースターとは何の日ですか?
イースターは英語のEasterから来ており、日本語では復活祭、復活節、復活の主日などと呼ばれます。
(韓国語では부활절(プファルチョル・復活祭)といいます。)
この「復活」という言葉からもわかる通り、イースターとは、簡単に言ってしまえば、約2000年前に十字架につけられて亡くなったイエス・キリストが、お墓に葬られて3日目になって復活した日です。
イエス・キリストの命日ははっきりとはわかっていませんが、聖書の記述と日食などから西暦30年または33年の4月上旬の金曜日であったと言われています。
この金曜日には霊的な意味が深いため、「聖金曜日」と呼ばれています。
聖金曜日の午後3時ごろに十字架の上で息を引き取られたイエス・キリストは、主日である日曜日の明け方によみがえられます。
その間、約40時間ほどです。
聖書の中の復活についての記述
以下は新約聖書の『マタイによる福音書』から、イエス・キリストが十字架に磔になって息を引き取り墓に葬られた後に起こったことの記述です。
赤い文字で示したところの「安息日」とは土曜日のことですから、これはその翌日の日曜日の朝に当たります。
イースターが日曜日なのはここから来ており、クリスチャンが日曜日を主日と呼んで礼拝するのもここから来ています。
マタイによる福音書28章1~10節(口語訳)
28:1さて、安息日が終って、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリヤとほかのマリヤとが、墓を見にきた。
28:2すると、大きな地震が起った。それは主の使が天から下って、そこにきて石をわきへころがし、その上にすわったからである。
28:3その姿はいなずまのように輝き、その衣は雪のように真白であった。
28:4見張りをしていた人たちは、恐ろしさの余り震えあがって、死人のようになった。
28:5この御使は女たちにむかって言った、「恐れることはない。あなたがたが十字架におかかりになったイエスを捜していることは、わたしにわかっているが、
28:6もうここにはおられない。かねて言われたとおりに、よみがえられたのである。さあ、イエスが納められていた場所をごらんなさい。
28:7そして、急いで行って、弟子たちにこう伝えなさい、『イエスは死人の中からよみがえられた。見よ、あなたがたより先にガリラヤへ行かれる。そこでお会いできるであろう』。あなたがたに、これだけ言っておく」。
28:8そこで女たちは恐れながらも大喜びで、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。
28:9すると、イエスは彼らに出会って、「平安あれ」と言われたので、彼らは近寄りイエスのみ足をいだいて拝した。
28:10そのとき、イエスは彼らに言われた、「恐れることはない。行って兄弟たちに、ガリラヤに行け、そこでわたしに会えるであろう、と告げなさい」。
イエス・キリストは本当によみがえったのか?
上の聖書の引用部分ではイエスの墓を見に来た女性たちが、まず天使に会い、次いでイエス・キリストに会ったことが書かれています。
イエスが十字架にかけられて亡くなったのは西暦30年ごろです。
『マタイによる福音書』の成立は西暦70年から85年の間ではないかと言われています。
イエス・キリストの復活について言及した文章で最も古いものは新約聖書の中にある、パウロによって書かれた『コリント人への第一の手紙』のなかにあります。
この手紙は、パウロがエフェソス滞在中の西暦53年から56年の間に書かれたとされています。
つまり、イエス・キリストが死んで蘇ってから20年ほどしかたっていないころの記述であり、パウロ本人を含めて文中にも復活したイエスに会った人の大多数が生存していると書かれています。
以下にその部分を引用します。
コリント人への第一の手紙15章3節~8節(口語訳)
15:3わたしが最も大事なこととしてあなたがたに伝えたのは、わたし自身も受けたことであった。すなわちキリストが、聖書に書いてあるとおり、わたしたちの罪のために死んだこと、
15:4そして葬られたこと、聖書に書いてあるとおり、三日目によみがえったこと、
15:5ケパに現れ、次に、十二人に現れたことである。
15:6そののち、五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた。その中にはすでに眠った者たちもいるが、大多数はいまなお生存している。
15:7そののち、ヤコブに現れ、次に、すべての使徒たちに現れ、
15:8そして最後に、いわば、月足らずに生れたようなわたしにも、現れたのである。
このように500人以上ものたくさんの人が復活したキリストを見ており、その人たちが生きているときに書かれた手紙に記されていることや、復活したイエス・キリストに会った後で弟子たちの生き方が大きく変えられたことなどから、本当に復活したと見ることができます。
そもそもイエス・キリストとは誰か?
キリスト教の始祖として、ブッダやムハンマドと並んで偉人伝にも取り上げられるイエス・キリストですが、決定的な違いは、このように死んでから復活を果たした後、天へと昇って行かれたことです。
つまりイエス・キリストはただの人ではなく、死を超越した存在、神なのです。
しかし、いったんは人の罪をあがなうために死ななければならなかったので、そのために人としてこの地上に生まれてきました。
地上にいる間、イエスは創造主の神のことを父と呼んでいます。
だから、イエス・キリストとは神であると同時に、人でもあり、また神の子でもあるのです。
イースターの祝い方
日本ではなじみのないイースターですが、海外ではいろいろな行事やパレードなどがあります。
イースターエッグ
韓国では教会に通う子供たちが「今日はイエス様が復活された日です。」と言いながら道行く人々に卵を配ったり、教会ではカンタータというキリストの受難から復活までのストーリーのある音楽会のようなものを開いたりしています。
卵は「イースター・エッグ」と呼ばれ、動かない(死んだように見える)卵から新しい生命が生まれ出ることから復活の象徴とみなされています。
韓国ではカラフルに装飾が施されたビニールの帯を卵に熱で巻き付けたものが多いです。
イースターバニー
以前アメリカで偶然イースターのパレードを見る機会に恵まれました。
そこではイースター・バニーと呼ばれるウサギをモチーフにした仮装がたくさんなされていました。
なんでも、古代ウサギは雌雄同体と思われていたため処女で身ごもった聖母マリアのシンボルとして描かれたり、またウサギは多産であることから豊穣の象徴とされたそうです。
イースターバニーは16~17世紀ごろに始まった比較的新しい習慣で西方教会だけだそうです。(Wikipedia参照)
イースターがキリスト教徒にとって重要な理由
イースターはキリスト教徒にとってキリストの誕生を記念するクリスマスよりもずっと大切です。なぜでしょうか。
ヨハネによる福音書のなかにイエス・キリストの次のような言葉があります。
ヨハネによる福音書11章25節26節
11:25イエスは彼女に言われた、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者は、たとい死んでも生きる。
11:26また、生きていて、わたしを信じる者は、いつまでも死なない。あなたはこれを信じるか」。
これはつまり、神の子、イエス・キリストがわたしの罪をあがなうために死なれて、蘇られたと信じれば、永遠の命が与えられるということです。
復活は、イエス・キリストだけではなく、これを信じるすべてのクリスチャンに当てはまることなのです。
さて、いかがですか?あなたも信じてみませんか?
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