韓国で外国人参政権を行使して選挙に行ってきた
韓国で地方選挙投票体験
ついこの間大統領選挙が行われ、ユン新大統領が就任したばかりの韓国ですが、また大きな選挙がありました。
2022年6月1日、韓国で第8回全国同時地方選挙が行われたのです。
私も永住権を持つ外国人として投票してきたので今日はそのことを書こうと思います。
韓国では選挙はいつも水曜日に行われ、選挙日は公休日になります。
週の真ん中なので連休にはならず遊びに行くにも日帰りしかできないし、投票率を高めるにはなかなかいい方法ではないかと思います。
誰を選ぶ選挙?
まずは少し解説。
今回韓国で行われた選挙は第8回全国同時地方選挙といいます。
この選挙では、全国同時に投開票を行い、
市長、道知事、区長、市、区、道などの地方自治体の議員、教育監
を選出します。
外国人として地方選挙に投票する権利
日本でもたびたび議論になり、何度も審議されている外国人参政権。
韓国では2005年に公職選挙法が改正され、永住権を取得して3年以上経過した19歳以上(現在は18歳以上)の外国人には地方選挙の参政権が与えられました。
ちなみに被選挙権は与えられていません。
私も永住権を取得して3年以上になるので、これまでも何度か選挙に行ったことがあります。
今回も行ってきました。
長く住んで納税している立場としては、国政とは関係ない地方選挙の投票する権利ぐらいあってしかるべきだとは思いますが、外国人比率が高くなってくると国民に危機感が生じるのは理解できます。
外国人参政権が認められて最初に行われた2006年の第4回地方選挙では、参政権を付与された韓国の外国籍者はたったの6,726人しかいませんでした。
ところが、今回の6月1日の地方選挙では参政権を持つ外国人は12万6668人にも上っています。
しかもその内のおよそ8割が中国人だそうで、国籍の偏りは気になるところです。
しかしそれでも有権者全体に占める外国人の割合は微々たるものだということです。
一方で、青瓦台に『外国人参政権は違憲です。廃止せねばなりません。』と国民請願を出した人がいるのも事実です。
投票の手順
選挙運動についてはこれまでにも何度か書いたので過去記事を参照してください。
選挙運動期間
今回の場合、投票2週間前の5月19日から選挙運動期間に入りました。
まずは自宅に有権者ごとにA4サイズの分厚い封筒で各候補者のパンフレット冊子と、投票場所や時間、個人に付与された番号などが書かれた紙が送られてきます。
それを見てだれに投票するか検討します。
各候補者の年や学歴、職歴や資産や前科などの情報が明記され、これまでの実績や政策や公約も文字と写真できちんと確認することができて、まじめに候補者を選びたい人にとってはすごく便利です。(ネット上にも中央選挙委員会によりまとめられた「政策公約広場」というページがあります。)
選挙カーで候補者名をいくら叫んだって、どんな人なのかわからないだけでなく騒音公害です。日本でもきちんと政策で選べるよう取り入れてほしいです。
しかし韓国は電話とメッセージ攻勢が迷惑でした。
電話をとると候補者の録音による投票を促すメッセージが流れ、メッセージが来たと思ったら候補者の名前路売り込むメッセージばかり…。
中には相手候補をディスる内容のものもあって残念でした。(しかもディスったほうが当選してしまいました。)
それ以外にも固定電話はだいぶ前から支持政党を聞くアンケートの電話がひっきりなしでうるさかったです。
投票日当日
投票日当日は、朝6時から午後6時までの間に、身分証(私の場合は外国人登録証)と、送られてきた番号が書かれた紙をもって、指定された投票所へ行きます。
私の場合は近所の中学校でした。
まずは昇降口で個人に割り振られた番号を確認。
紙をもってきていないなど知らない場合はここで教えてもらいます。
教室の前では、番号を言って身分証を見せてマスクを外して本人チェックを行い、名簿一覧に署名します。
写真を撮りたかったのですが、投票所は撮影禁止になっていたので、言葉で説明します。
投票所である教室の中に入ると入り口でまず端が斜めに切り取られた色が違う3枚の投票用紙を渡されます。
これは市、区などの自治体の長と教育監の投票用紙で、番号と政党名と名前が書かれています。
教育監だけは名前しかなく縦書きで、順序による不平等がないように選挙区ごとに順序が変えてあるそうです。
投票したい候補者の名前の横の欄に『ト』を〇で囲ったようなしるしのハンコを押して、投票箱に投入します。
個人的には、日本のように名前をフルネームで書くのは、無効票やあいまいな票も増えるし、面倒だし難しいので、日本も何かもっと簡単にできるように変えたらいいと思います。
次のテーブルで、また色の違う投票用紙を4枚渡されます。
今度は地方議員を選ぶものです。
今度は数字とハングルの記号が候補者名の前についています。
これは、政党に番号が割り振られていて、同じ政党から立候補している場合は同じ番号になり、
1-가、1-나
のように、個人にハングルのあいうえおに当たるカナタラが割り振られています。
同じ党からは議席数分しか立候補できないそうです。
比例代表の投票用紙もあり、政党にも投票します。
全ての投票用紙に、一つずつハンコを押して投票箱に投票して終わりです。
コロナ前に戻った
投票を終えてからはたと気が付きましたが、今回の選挙ではコロナ対策が全くありませんでした。
コロナ中のこれまでの選挙では、手の消毒を強制され、熱を測られ、ビニール手袋を配られてはめて投票を行うように言われ、屋外には感染者用の投票所が設けられて時間指定されていましたが、今回はそういうものが一切なく、全くコロナ前のように戻っていました。
5月初めには5万人ほどだった新規感染者数も、今は1万3千人ほどと順調に減少傾向です。
屋外のマスク義務もなくなり、観光客の受け入れも始まるということで、もうあまりコロナを気にする人はいなくなりました。
それでもマスクはみんな続けていますけどね。
選挙の結果は?
現与党で右派の国民の力が圧勝しました。
数字で見ると、
市長,道知事は、国民の力:共に民主党=12:5
地方議会議員は、国民の力:共に民主党:無所属その他=145:63:18
ソウルの区長は、国民の力:共に民主党=17:8
左派の共に民主党は惨敗です。
よほど韓国民はムンジェイン政権に嫌気がさしていたようです。
これから韓国がどう変わっていくのか、期待半分、心配半分です…。
なぜそこにウ〇チがあるの?びっくりニュース
それはそれとして、今朝選挙のニュースの合間に耳を疑うニュースが挟まっていました。
なんと 開票が始まる直前のキョンギ道のクリ市のある開票所の入り口で、 身元不詳の老人が大便💩をしていって(CCTVで確認)、 開票所の人たちが踏んで😨 、靴の裏をきちんとふき取る暇がなくて、悪臭の中で開票作業が行われたという世にもホラーな話です。
嘘だと思いたいけれど、本当のようです…。(韓国語の元記事)
ほんの数日前、日本でも愛知県議たちの会食後に部屋にブツがあったという文春砲がありました。
いったい誰がなぜ…。
『ウ〇チふんじゃった(똥 밟았네 トンパルバンネ)』
『ウ〇チふんじゃった(똥 밟았네 トンパルバンネ)』というミュージックビデオ動画が去年韓国でめちゃくちゃ流行っていたのを思い出しました。
今見たらこの一本だけでも1200万回以上再生されています。
ほかの人が踊ってみたものなども入れたらもっとすごい数になるでしょう。
歌詞はみんな朝気持ちよく出かけたのに歩いていたらウ〇チを踏んじゃったという内容…。
ポテンドックというアニメのために作られたものですが、無駄に耳なじみの良いメロディーで、声もよく、踊りも何度も見たくなり、中毒性があるのです。
驚いたことに、この振り付けはアニメ制作会社の社長の娘さんたちが考えたもの、歌はアニメ会社の社員が歌ったものなのです。みんな多才です。
良かったら見てみてください。
(自動翻訳で出る日本語はめちゃくちゃです。意味は英語字幕がおすすめです。)
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