キム・レウォン主演韓国映画「Long Live the King:木浦の英雄」あらすじと感想レビュー - True Vine

キム・レウォン主演韓国映画「Long Live the King:木浦の英雄」あらすじと感想レビュー

「Long Live the King:木浦(モッポ)の英雄」

(原題:롱 리브 더 킹: 목포 영웅 ロンリブドキン:モッポヨンウン)

ロンリブドキン




久しぶりに面白いくて痛快な映画を見てきました!「Long Live the King:木浦の英雄」という映画です。主人公を演じるキム・レウォン氏が暴力団のボスから心を入れ替えて政治家に転身するお話です。

映画情報

予約販売率: 4位→3位, 8.9%

観覧評点: 10点中8.6点

(観覧客:8.91点、記者・評論家:5.0点、ネチズン:8.07点)

累積観客数: 680,892人(2019年6月24日現在)

満15歳以上観覧可(韓国内)

公開日(韓国):2019.06.19公開

ジャンル:アクション、ドラマ

制作国:韓国、(118분)

監督:カン・ユンソン 강윤성

カンユンソン

出演:キム・レウォン 김래원(チャン・セチュル 장세출 役),

ウォン・ジナ 원진아(カン・ソヒョン 강소현 役),

ジン・ソンギュ 진선규(チョ・グァンチュン 조광춘 役) ほか

 

あらすじ(ロッテシネマのシノプシスより翻訳)

チャンセチュル

巨大組織のボスとして悠々と暮らしている「チャン・セチュル」は、デモ隊占拠の撤去要員として訪れた、再建設反対デモの現場で出会った、剛毅果断な女性弁護士「カン・ソヒョン」の忠告で、彼女が望む「良い人」になることを決心する。

カンソヒョン

すべてのものを放棄して新しい人になるために努力していた「チャン・セチュル」は、偶然遭遇したバス墜落事故で、全身全霊をかけて市民を助けたことで、一躍木浦の英雄として世間の注目を浴びることになり、予期せぬ事件によって国会議員に出馬することになる。

バス事故で

自ら走り回ってますます市民の心を動かした「チャン・セチュル」の人気が高まると、木浦で3選当選を狙っていた反対派候補の「チェ・マンス」は、「チャン・セチュル」を目の敵にして、彼を阻止するために「チャン・セチュル」のライバル組織のボスである「チョ・グァンチュン」と手を結んで陰謀を計画するが… 。

チェマンス

「チャン・セチュル」、拳を超えた選挙戦に飛び込む!

世界を変えるための退くことができない痛快な逆転劇が今繰り広げられる!

 

原作

ウェブトゥーン

この映画の原作はウェブトゥーン(韓国のインターネット漫画)です。もうシーズン4まで行っているようです。

人気が出て書籍としても出版されています。

『롱 리브 더 킹 시즌1 1 목포 건달 장세출』(ロンリブドキン シーズン1 1巻 木浦のやくざ チャン・セチュル)

著者: 버드나무 숲 (ボドゥナム スp)

出版社:서울미디어코믹스(서울문화사)(ソウルメディアコミックス、ソウル文化社)

出版日: 2017.03.30

題名 long live the Kingについて

この映画の題名は「Long Live the King:木浦(モッポ)の英雄」(原題:롱 리브 더 킹: 목포 영웅 【韓国語の発音 ロンリブドキン:モッポヨンウン】)です。後ろの「木浦(モッポ)の英雄」は分かりやすいですが、前のLong Live the King(ロング リブ ザ キング)とはいったいどんな意味でしょうか。

調べてみると、「国王万歳!」と出ます。

実はこの言葉、映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』にも、『ライオンキング』にも出てきています。

なんとなくすっきりしなくてもうすこし調べたら、これはThe King is dead, long live the Kingという決まり文句の一部だということが分かりました。この言葉は国王が崩御されたときに、「国王は崩御された。新国王万歳!」というように使われた言葉だそうです。つまり前のkingと後ろのkingは指し示すものが異なるのですね。

また一方で、「国王が死んでも君主制は死なない」という意味でもあるようです。次の王がまた引き継いでいくからです。

これを政治の世界に当てはめてみると、王が倒れても体制は変わらないということですから、なかなか含蓄が出てきますね。意味深です。

観覧後記(映画を見た感想)

とても面白い映画でした。ありきたりで単純な内容だと言う人もいますが、私はよかったと思います。痛快で、コメディ要素も多分にあり、主演の人気俳優キム・レウォンの魅力も満載で、痛烈に現代社会の闇を批判したまじめな部分もあり、娯楽映画でありながらそれ以上のものまで詰め込まれた映画だといえます。

見どころ1:主人公の魅力

キムレウォン

キム・レウォン演じる主人公のチャン・セチュル(配役がぴったりすぎると評判です!)は、情に厚くて腕っぷしも強く、明るくカリスマがあり、一度決めたことは曲げない意志の強さもあって、見ている人を惹きつけます。

見どころ2:韓国の選挙運動

選挙横断幕

この映画のもう一つの見どころは、お隣の国、韓国の選挙運動と投票がつぶさに描かれていることです。韓国の選挙運動は道端で選挙運動員たちが音楽をかけてパラパラみたいな踊りを踊っているので実際とても目を引く選挙期間中の風物詩です。それから、韓国の投票用紙は日本のように名前や政党名を記入するのではなく、支持する候補者のところにはんこを押すだけでいいのですが、それも映っています。

選挙運動

見どころ3:息をのむ迫力のバス墜落事故

主人公のチャン・セチュルが乗っているバスが事故を起こし、木浦大橋(モッポデギョ)から墜落する場面があるのですが、その迫力と、迫真の演技がすごいです。

見どころ4:全羅道(チョルラド)の方言

これは見どころというべきかどうかちょっと迷ったのですが、映画の舞台が木浦(モッポ)という韓国全羅南道(チョルラナムド)の端(朝鮮半島の南西端)に位置する港町なので、方言が半端ないです。だから、慣れない人にはかなり聞き取りにくいのですが、ごついやくざが(田舎のおじちゃんおばちゃんみたいな)こてこての方言を使うというギャップから、何かかわいさを感じてしまったのは私だけでしょうか。

見どころ5:コメディ要素

あちこちに笑える要素がちりばめられていて、劇場からも何度も笑いが起こっていました。特に敵に当たる対立組織は、ボスと言い、豚3兄弟と言い、まじめにやっているのに面白くて、憎めません。

見どころ6:社会風刺

この映画では、市民無視の政策や、政治家の反社会勢力との癒着の問題を正面から描いています。

商人を市場から立ち退かせて再開発を進めようとする市民無視の政策は、例えば沖縄県民の意思を踏みにじり続ける安倍政権の現実とオーバーラップします。

反社会勢力との癒着問題についても然りです。

例えば、安倍首相も2018年、「#ケチって火炎瓶」というハッシュタグで拡散された暴力団との癒着疑惑がありましたね。これは1999年の山口県下関市長選で、安倍事務所が支援候補を当選させるため、暴力団と関係のある土建屋に元代議士で有力対立候補の中傷ビラまきを依頼したけれども、500万円の報酬を300万円に値切ったため、安倍首相の自宅に火炎瓶が投げ込まれた事件です。あまり報じられていませんが、なんと安倍首相自身も選挙妨害の実行犯に直接会うなど深くかかわっていたことが3枚の証拠文書から分かっています。この事件をスクープしたジャーナリストの山岡俊介氏(アクセスジャーナル)は階段転落など危険な目にもあっており、きな臭い事件です。

この映画を見ても思いましたが、安倍氏、麻生氏をはじめとした現在の日本の中枢にいる政治家のほとんどが保身と自分たちの利益しか考えていない、一生懸命やっているふりばかりして庶民のことなどこれっぽっちも考えていない、不祥事を起こしても責任も取らない悪質なパフォーマーにしか見えなくなってきた今日この頃です。そんな中で参議院議員の山本太郎氏はよく頑張っていると思います。私たち庶民は日々の生活で忙しくても、常に政治や社会の動きに目を光らせていないといけないと思います。

話がそれてしまいました。

この映画はすでに北米での公開は決定され、日本をはじめ、台湾、マレーシア、インドネシア、シンガポール、ベトナム、ブルネイに版権が販売済みなので、日本でもきっと近いうちに公開されますね!

チャン・セチュルの逆転人生を一緒に味わってスカッとしましょう!おススメです!

 

キム・レウォン(김래원)の魅力

この映画は主演のキム・レウォン(김래원)氏を見るためだけでも十分に楽しめます。顔良し、声良し、体格良し!

ばっちり二重の目と白い歯を見せて笑った明るい笑顔が素敵で、どことなくふとした表情がキムタクと似ているキム・レウォンさん。低くて甘い声も素敵だし、長身なのにがっしりした厚い胸板も素敵だし、韓国でも日本でも人気があるのも納得です。

 

ご存じない人のために少しご紹介します。(出典:キム・レウォン ジャパンオフィシャルファンクラブHP)

 

1996年にデビュー。

数々の映画やドラマに出演し、数多くの賞を受賞。

2003年「屋根部屋のネコ」、2004年「ラブストーリー・イン・ハーバード」と主演作が続けて大ヒットし、日本でも人気韓流スターとして不動の地位を確立した。

また2006年に主演した映画「ひまわり」以降、演技派俳優として高い評価を得ている。

韓国では2008年に放映され、高い視聴率を記録した主演ドラマ「食客」、軍隊入隊前の最後の話題作、映画「仁寺洞スキャンダル」が兵役中に日本でもたてつづけに放映され話題になった。

2011年8月に除隊し、復帰作として、30代最初の作品として選んだ「千日の約束」では難病に苦しむ主人公の女性を見守る夫を演じ、より成長した深みのある演技を見せた。

また、スクリーン復帰作となる映画「マイ・リトル・ ヒーロー」は、ミュージカル俳優を目指す少年と音楽監督の心温まるヒューマンムービーで、2013年1月に韓国で公開された。

 

キム・レウォン主演の仁寺洞スキャンダルDVD。日本語で楽しめますね。

 

 

キム・レウォン氏のプロフィール

名前:김래원(漢字表記:金來沅, Kim Rae-won)

  • 生年月日:1981年3月19日
  • 身長:184cm
  • 体重:77㎏
  • 血液型:A型
  • 出身:江原道(カンウォン道)、江陵市(カンヌン市)
  • 出身校:中央大学校 演劇映画学科
  • 趣味:釣り
  • 特技:バスケットボール、スノーボード

キム・レウォン氏のツイッター

 

キム・レウォン氏の日本オフィシャルファンクラブはこちら

 

予告編ムービー




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