『反日種族主義』と日本に対する韓国の反応の変化を感じた話
韓国在住の私がつい最近実際に体験して驚いたこと
私は韓国在住です。
昨日美容院に行ったら韓国人美容師さんが、
「最近日韓関係がうるさいですね。ストレス受けてるんじゃないですか?」
と気遣ってくださいました。
優しい言葉に感謝しつつ、
「まあ、多少は。安倍政権には退陣してもらいたいです。」
と答えたら、思いがけない言葉が返ってきました。
「悪いのは韓国です!」
私、この時絶対ハトが豆鉄砲食らったような顔していたと思います。
この方は勉強熱心で、日韓両国の歴史について自分でいろいろ調べたり、右派と左派のテレビ報道を見比べたりして、こういう結論に至ったのだそうです。
小さい店内に他にも韓国人のお客さんが2人も待っていたのに、丸聞こえなボリュームで持論を展開してくださって、こちらが心配になるほどでした。
私とは見解の異なる部分も一部あったけれど、他国の国旗を踏んだりするなんてやってはいけないことだ!とか、共感できる部分も多くて、とてもうれしかったです。そして韓国の空気が明らかに昔とは変わってきているのだなと実感しました。
一昔前の韓国は、全員右向け右で、真実がどこにあるかなど興味も持たず(持てず)調べもせず、やみくもに日本批判するばかりで、親日な発言なんてとてもできない雰囲気でした。
それが、真実を探そうという動きが出て、こんなに堂々と人前で自分の意見を言えるようになったなんて、すごい変化だとしか言いようがありません。
実は、その前日にも、日本語を教えている別の韓国人の方からこんなことを言われました。
「植民地支配されたからと言って日本を恨むのはお門違い。当時国力がなかった韓国が悪いんです。」
もちろん私に対する気遣いからかもしれませんが、少なからず驚きました。
韓国で『反日種族主義』がベストセラーになる
実際、韓国で今年7月に出版された『反日種族主義』という書籍が、8月第2週、第3週と連続で書籍総合売り上げランキング1位となっていて、これも信じられない思いで見ていました。今日YES24というネット書店で確かめたら、今日もまだ1位で、発売から1か月余りだというのに販売部数が60万部を越えていました。本の売り上げがふるわない韓国で、定価が2万ウォン、割引でも18000ウォンと決して安くもない本がこんなに売れるのは異例です。
私は未読ですが、この本は、イ・ヨンフン(李栄薫)ソウル大名誉教授をはじめとする6人の学者による共著で、親日は悪、反日は善とする「反日種族主義」の韓国社会がどのようにできてきたのかを解き明かし、その危険性に警鐘を鳴らす、論証的に書かれた歴史書といった内容のようです。
レビューを見ると、ネイバーでは10点満点をつけている人と、1点しかつけていない人が半々くらいですが、YES24では、10点をつけている人は68%にも上り、1点の23%を大きく引き離しています。
10点をつけた人は、すべてに賛成しているわけではなくても、研究と証拠資料などの根拠に裏付けられた論証に、その6割は認めざるを得ないと冷静に書いています。
また別の人は、韓国を侵略し、略奪し、虐殺した国は歴史上日本だけではないのに、なぜ日本だけを嫌うのかと疑問を投げかけている人もいます。
この本は韓国版の天動説に対する地動説の戦いだとして、これまでの凝り固まった韓国の固定観念を直視し、それが打ち破られようとしているとみている人もいます。
この方はこれを機に議論が深まることを望んでいると言っています。私も同意見です。
↓日本語翻訳本が出ていました!
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韓国内で変化が起こってきている?
日本ではもともといろいろな意見があったけれど韓国では反日一色だった、これが今変わってきているのです。
日本にいろいろな人がいるように、韓国にもいろいろな思想や信条を持った人がいるのです。
残念ながらまだ「地動説」が圧倒的優勢な今の韓国では、日本ボイコット不買運動はまだ続きそうな雰囲気です。早く終わってほしいものです。しかし、韓国の一般の人たちも実はちょっと困っているようです。
「涼しくなってきて、ユニクロで服を買いたいのに人目が気になっていけない。」
という声も聞きました。
「日本旅行行きたかったけど、雰囲気がこうだから国内旅行に変更した。」
という声も聞きました。
政府は対立を収束させる方向にかじを切るべき
引っ越しもできない隣国同士、反目しあったっていいことなんて一つもないと思うのですけれど、日韓両政府とももう意地の張り合いなのでしょうか。河野外相は「政府間が困難な時こそ積極的に国民同士交流を」という考えを示したそうですが、今まで交流を深めてきた両国関係をこんなに台無しにしておいて、今さら何を言っているのでしょう。落としどころも考えずに、わざわざ訪日した韓国国会議員団と会おうともせず、対話をはねつけ、無礼にふるまって輸出規制などをしてきたのなら、外交なんて意味ないのでは。
私は、日本の右翼やネトウヨと言われる人たちは好きではありません。
でも日本は大好きだし、韓国も好きですが、自分が左翼だとは思っていません。
そのような分け方自体、時代遅れな気もします。
保守と言われた自民党が憲法を変えると言い出し、革新と言われた共産党が憲法を守ろうと言っているのですから、何が保守で何が革新かすらもうよくわかりません。
とにかく私は真実が何か知りたいと思うだけです。そしてみんなが仲良く平和に暮らせる余裕のある世の中を作る努力を政治家にはきちんとやってほしいと望んでいるだけです。
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