在韓日本人から見た日本製品不買運動

ビールとインスタントラーメンの対韓輸出額がゼロに！

７月に韓国で日本製品不買運動が始まってから早5か月。

日本であまり報じられなくなって、もう収まっていると思っていたであろう人たちにはびっくりなニュースが今日飛び込んできました。

なんと、財務省が発表した先月（2019年10月）の日本から韓国へのビールの輸出額、量ともにゼロになったというのです。

先月も99.9％減少と言っていましたが、回復するどころかとうとうゼロになってしまったというわけです。

もともと、韓国では外国産ビールの中でも日本産ビールが一番人気で、前年同月の輸出額は8億34万円だったそうですから、これが続けば痛手は大きいです。日本側から見ても韓国は去年の国別ビール輸出先でトップでした。

しかし韓国在住者から見ると、韓国の人にとって日本製品不買はもう日常になっていると感じます。選択肢から完全に抜け落ちている感じです。

ＮＨＫニュースではビールだけでなく、インスタントラーメンや日本酒なども軒並みひどく落ち込んでいると伝えています。

インスタントラーメンの場合、これも前年同月は3254万円だった輸出額がゼロになってしまいました。

清酒の場合も前年同月に比べて98.7％減り、２億852万円から250万円に減少したほか、焼酎も91.6％減少したとのことです。

 

韓国在住者の目から

売り場には日本製品が全く置かれていないわけではありません。

ちゃんと、日本のしょうゆやみそ、ラーメンなどはあちこちで売られています。

でも、11月に入って、売れ残り食品の賞味期限がせまってきたのでしょうか、値崩れが激しくなってきたようです。

一昨日は、イーマートトレイダースでＳ＆Ｂの「とろけるハヤシ」のルーがなんと3箱940ウォンという激安価格で売っていました。今の為替だと1000ウォンが100円に届きませんから、3箱で90円くらいです。日本ではおそらく1箱100円くらいだと思うのですが。

冷凍された「おかめ納豆」も売っています。でも日本に比べてかなり割高なのでたまにしか買えなかったのですが、一昨日はそれが何と、18パックセットで4940ウォンでした。今までではあり得ないたたき売りです。わたしが手を伸ばしていたら近くにいた店員さんも「それすごく安くなってるでしょ。もう入荷しないみたいよ」と言っていました。

え～・・・安いのはうれしいけど、入荷しないの？？それは困りますよう・・・。

昨日は別のお店では、500㎖のサッポロやエビスの缶ビールがなんとひと缶1500ウォン（約140円）で売られていました。発泡酒じゃないですよ！ビールですよ！日本だったらたぶん250円以上はするのでは？店に残っていたのはあと数本だけでした。10月のビールの輸入がゼロということは、これもおそらくしばらく入荷されないということかな。

韓国在住日本人はこれから日本の味を楽しむのは徐々に至難の業になっていくということでしょうか。

寂しすぎる・・・。

 

ユニクロの場合

長い間、ユニクロの売り場もずっと閑散としたままでした。たまに覗いてみると、不買運動前のにぎわっていたころとは大違いで人影はほとんどなく、レジの中にも店員さんはいたりいなかったりで、手持ち無沙汰にしているようでした。棚やワゴンはちょっと前ならひっきりなしに人が手に取って見るので無造作にたたんだ服が散らかっていることが多かったのですが、ここのところの棚のきれいさと言ったら、ありませんでした。ぴしっと一番上の服までキレイに折りたたまれたままで、だれも触った様子がないのです。

・・・私が触って荒らしてしまうのがはばかられるほどでした。

こんな閑散とした状態が続いていましたが、11月21日までの4日間、15周年感謝祭と称したビッグイベントを行いました。なんと先着順で買い物した人にヒートテック１０万枚無料贈呈！7万ウォン以上買い物すると、タンブラー贈呈！受験生はスヌンの受験票を持っていけば5万ウォン割引！などなど、近年にない出血大サービスでした。

私も行ってみたら、昔みたいに人がいっぱいいました！

昼過ぎに行ったら、残念なことにヒートテックはもうありませんと言われてしまいましたが。

これをきっかけにユニクロの巻き返しなるかな？と期待していたのですが・・・。

カード会社8社の売り上げから調べた結果、ユニクロは前年比で10月はー６７％、11月の感謝祭期間はー７０％、11月の感謝祭以前までの期間もー６４％と、大幅に売り上げを落としている、とその後のニュース（ＫＢＳ）で言っていました。

ニュースではユニクロに対して韓国ブランドのｔｏｐ１０が扱う発熱素材下着が、ユニクロの感謝祭期間にも前年比２倍以上の売り上げがあったとしています。

 

嘘まみれで国民の方を向いていない安倍政権

日本旅行も実感として誰もいかない雰囲気ですし、日本製品の売り上げもひどいものですね。

いまだかつて、自国の産業や自国民の商売を窮地に追い込む政府なんて、あったでしょうか。

しかも先日のＧＳＯＭＩＡの期限のときの日本の発表は韓国の発表と全く食い違うものでした。おそらく輸出規制を解除する代わりにＧＳＯＭＩＡの維持を求めたはずなのに、日本の発表では輸出規制解除のことはみじんも触れなかったのです。それどころか尋ねられると否定すらしていました。韓国が外交ルートを通して抗議すると、日本側は謝罪したと、韓国はその後発表しましたが、今度は日本側は謝罪などしていない!と言い出し・・・。まるで子どもの喧嘩のようです。

日本が正しいことを言っているかもしれないと私も疑ってみましたが、やはり、韓国が正しいと思わざるを得ません。韓国は正式に外交ルートを通して日本に抗議したりしているのに対して、日本側は国内向けの記者会見でああだこうだ言っているだけだからです。真実なら正々堂々と相手にただすことができるはずでしょう。

最近は税金の私物化の「桜を見る会」のことでもちきりですが、安倍政権は嘘の上に嘘を塗りかさねて、恥を知らないにもほどがあります。昔なら何回内閣総辞職したかわからないような不祥事を繰り返し、刑事事件で捕まるような疑惑もたくさんあるのに、素知らぬ顔で権力の座に居座る現政権。

早くすべてが明るみに出て、責任を取ってくれることを望みます。

【おすすめの記事】

韓国在住者から見た輸出規制と日韓関係の今後

『反日種族主義』と日本に対する韓国の反応の変化を感じた話

韓国の「反日デモ」の正体は「反安倍デモ」だった－韓国のニュース（日経）

2019参院選！本当に自民・公明に任せて大丈夫？嫌韓は何のため？

「情が厚い国」を実感させる事件（韓国のニュースより）