【韓国料理】暑い夏に美味しい冷麺の種類
暑い夏にさっぱり味の冷やし中華や冷やむぎがないのは、日本人の私には少し寂しいですが、暑い夏に涼しく食べられる麺類は韓国にもちゃんとあります。
メミルククスと呼ばれる冷そばや、コングクスと呼ばれる豆乳で食べる麺もありますが、なんと言っても一番一般的ですおいしいのは冷麺でしょう。
冷麺は韓国語では냉면と書き、ネンミョンと発音します。
漢字の意味の通り、冷たくして食べる麺は、広義ではすべて冷麺の一種です。
なので、冷麺と一言に言っても、スープの有無、スープの出汁の取り方、麺の材料などさまざまで、種類はいろいろあります。
今日は代表的な冷麺の種類について紹介します。
冷麺の種類
見た目で分ける:スープの有無
その中でも代表的な冷麺には「ムルネンミョン(ムルレンミョン):물냉면」と「ビビンネンミョン:비빔냉면」があります。韓国で冷麺のお店に入るとたいていこの二つが並んでいます。同じ冷麺でも見た目も味も大きく異なるのできちんと区別できるようにしましょう。
ムルネンミョン(ムルレンミョン):물냉면
「ムルネンミョン(ムルレンミョン):물냉면」は透明な冷たいスープに入った冷麺で、ムルは水を意味します。辛くなく、子どもでも食べられます。味は甘酸っぱく、さっぱりとしています。
ビビンネンミョン:비빔냉면
「ビビンネンミョン:비빔냉면」はスープはほとんどなく、コチュジャンをベースにした真っ赤な辛いペースト状のヤンニョムを麺に混ぜて食べる冷麺です。ビビムは混ぜることを意味します。「ビビムククス」とも言います。ちなみに「ビビンバ(ピビムパプ)」の「ビビン」も同じく混ぜるという意味です。これは辛いので、辛さに自信のある人以外にはお勧めしません。甘酸っぱくも辛い味です
地域の違いで分ける
地域の名前を冠した冷麺の分け方もあります。
代表的なものに「平壌冷麺:ピョンヤンネンミョン(평양냉면)」と「咸興冷麺:ハムフンネンミョン(함흥냉면)」があります。
ピョンヤンもハムフンも北朝鮮の地名です。北朝鮮のこれらの場所から朝鮮戦争の時に韓国に下ってきた人たちが韓国で作って広まったものなので、もともとの北朝鮮の冷麺からはアレンジされているようです。
平壌冷麺:ピョンヤンネンミョン(평양냉면)
ピョンヤンネンミョンのピョンヤンは、北朝鮮の首都の平壌が由来となっています。そば粉を主原料とした麺が一般的で、噛み切りやすく、食前にはさみは用いないのが普通です。そのため、ムルネンミョンとして食べることが多いです。もともとはトンチミと呼ばれる大根のムルキムチの汁と雉からとっただしを混ぜた透明なスープでしたが、雉が手に入りにくくなったため、最近はキジの代わりに鶏や牛のスープが使われるのが一般的です。甘酸っぱいたんぱくな味で、ダイコンのキムチをスライスしたものやキュウリ、茹で卵や錦糸卵、ナシなどを盛りつけて食べます。
咸興冷麺:ハムフンネンミョン(함흥냉면)
ハムフンネンミョンのハムフンは北朝鮮の함경남도(咸鏡南道:ハムギョンナムド) 함흥시(咸興市:ハムフンシ)のことです。北朝鮮ではフェグクス、つまり刺身麺と言われていたことからもわかる通り、スケトウダラなどの刺身を混ぜて食べるビビムネンミョンが一般的です。麺はジャガイモのでんぷんで作るもちもちした麺です。だから弾力がすごいです。食べる前に食べやすいようにはさみで切ります。もともと北朝鮮ではトウモロコシのでんぷんで作っていて、名前を「ノンマククス(농마국수)」といっていました。ムルネンミョンのスープは肉で採るのが一般的です。
韓国の中華料理屋ではチュングクネンミョン(중국냉면)
韓国料理ではなくても冷たい麺ならネンミョンです。韓国にある中華料理屋で供される中国式冷麺というのもあります。麺は黄色い中華麺で、上にいろいろな千切り野菜などが飾られ、見た目は日本の冷やし中華と似ていますが、スープがあるのが特徴です。好みでピーナッツクリームと一緒に食べます。
日本の冷麺「盛岡冷麺」
日本に来た在日韓国人1世のヤン・ヨンチョル(楊龍哲:양용철)氏が1954年に岩手県盛岡市で開発したハムフン式のムルネンミョンが元になっている冷麺が盛岡冷麺です。韓国の黒っぽい細い冷麺とは違い、小麦粉を主原料とした白い太麺が特徴です。
いかがですか?
いろいろな種類がありますね。
ここに紹介していないものでもまだまだ冷麺はあります。韓国の地名のチンジュを冠したチンジュネンミョンや、日本の別府冷麺なども有名な方です。葛を使用した麺のチッネンミョンなんてのもあります。
いろいろな冷麺を食べ比べてみたくなりますね。
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この前連れが注文してくれた冷麺は비빈내면(誤字があるかも知れません)だと今分かりました。日本の日本のkolabo?ですが美味しかったです。ところで漢語でラ行、日本語でもラ行の発音がどうして韓国語でナ行になるのか、冷麺とか、労働とか、まさかそのように聞こえて入った訳ではないでしょう。お分かりなら教えて下さい。
ビビン冷麺は辛いのですが、お口にあったようでよかったですね♪
語頭の音の変化は「頭音法則」によるものです。
これは韓国・朝鮮語が属するアルタイ諸語に共通する特徴で、語頭にR音が立つことを嫌い、ㄹがㄴやㅇになったり、ㄴがㅇになったりします。
ただし、外来語ではR音がそのままですし、北朝鮮では語頭にR音が使われているんですよ。