満月が見られる小正月!韓国ではチョンウォルテーボルム!風習と食べ物を紹介 - True Vine

満月が見られる小正月!韓国ではチョンウォルテーボルム!風習と食べ物を紹介

2019年最大の満月を観よう

2019年で最も大きな満月はいつ?

2月19日の晩から20日朝にかけての満月は、2019年で最も大きな満月になるそうです。

2月19日、月は18時3分に近地点(1公転の間で月が地球に最も近づく点)を通過し、日付が変わってすぐの2月20日0時54分に満月になります。満月の瞬間の地心距離(地球の中心と月の中心の間の距離)は約35万7千キロメートルです。

地球の周りを公転している月の軌道は円形ではなく楕円形をしているため、地球と月との距離は一定ではありません。また、月の軌道は太陽や地球などの重力を受けてわずかに変化します。

なので、満月時の地心距離は、およそ35万6千キロメートルから40万7千キロメートルの間で変化するのです。近ければ近いほど大きく明るく見えるというわけですね。

月の大きさ比べ

(出典:国立天文台)

冬の満月は、夏の満月よりも空の高いところを通ります。また、2月19日の月は、日本のほとんどの地域で、満月の瞬間の前後1時間以内に南中するそうです。

頭上高く輝く大きな満月、見ごたえがありそうです。寒さに負けないよう、韓国で流行している暖かいロングペディングでも羽織って、夜空を見上げるのもいいですね!(ロングぺディングに関する記事はこちら)



小正月はチョンウォルテーボルム(정월 대보름)

ところで、2月19日は旧暦の1月15日に当たり、日本では小正月と呼びますが、韓国ではチョンウォルテーボルム(정월 대보름)と呼ばれ、新年になって初めて迎える大きな満月の日として重視されています。

旧暦は太陰暦、つまり月の周期を基にしていますから、旧暦1月1日は新月、15日は十五夜という言葉からもわかる通り満月です。それが今年は2月19日なのですね。

チョンウォルテーボルム(정월 대보름)のチョンウォル(정월)は「正月」の意、テーボルム(대보름)は「大きい満月」の意味です。

韓国では昔からチョンウォルテーボルムは旧正月ソルラルと同じくらい大切に考えられており、15日の零時に合わせて村落ごとに先祖を祭る風習があるそうです。

韓国の小正月の食べ物

食べ物

チョンウォルテーボルムには、特別な食べ物があります。

五穀飯(오곡밥 オーゴッパp)

五穀飯(オーゴッパp)の五穀とは、小豆、大豆、モチアワ、モロコシ、餅米をさし、これらを混ぜて炊いたものを五穀飯(オーゴッパp)と呼びます。

プロム(부럼)

チョンウォルテーボルムの朝にはプロム(부럼)と呼ばれる栗(または松の実やクルミ)などかたい殻に入った実を歯で割って、その殻を庭に捨てると、その年は一年できものができず健康に暮らせるといわれています。

ナムル(진채식 ジンチェシk)

ダイコン、キュウリ、カボチャ、ユウガオの実、ナス、キノコ、ワラビなどを乾かしておいたものをナムルにして食べます。9種類のナムルを9回とか10回食べるそうです。

ヤッパプ(약밥 ヤkパp)

蒸した餅米と豆や栗、ナツメ、松の実などの木の実をまぜ込んで、しょうゆ、蜂蜜、砂糖、ごま油などで味付けした甘い食べ物です。

 

風習

タルマジ(달맞이 タlマジ)

夕暮れに松明をもって山などの高台に上り、上ってくる月を迎えることを言います。

ポルムセギ(보름새기 ポルmセギ)

大みそかのように、朝までうちの中の誰かが寝ないで火の番をすることです。

トウィパルギ(더위팔기 トウィパlギ)

早朝日が昇る前に、その年の夏の暑さを誰かに売ると夏バテしないといわれています。

タルジップテウギ(달집태우기 タlジpテウギ)

日本でも小正月には左義長とかとんど焼きなどと言って火を燃やす習慣がありますが、韓国でも木と藁で作ったタルチプ(月の家)を燃やす風習があります。

 

ここには紹介しきれませんでしたが、まだまださまざまな風習があるようです。興味のある方は調べてみてください。

今回調べながら思ったことですが、日本は、旧暦を早くにやめてしまったことでいろいろな昔からの習わしの時期がずれて歴史の連続性を保つうえで大きな障害になっていると思います。小正月という言い方も成人の日にとってかわられて、今ではあまり耳にする機会もありません。しかも成人の日も1月15日ではなくなってしまっています。韓国に来て、旧暦で誕生日を祝う人たちがかなりいることに驚き、毎年誕生日が違うのは面倒くさいなと思ったりもしましたが、それでも、日本も暦は残すべきだったのではないかと個人的には思いました。

参考

国立天文台のホームページ

ウィキペディア(チョンウォルテーボルム 정월 대보름)韓国語




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