2021年1月13日の韓国のニュースで不可解なタイトルの記事がありました。

『ゴミ箱の前に捨てられていたビニール袋を持って行ったと罰金70万ウォン』

えええええ？

おかしいでしょ。意味わかりませんよね。

ゴミ箱の前に落ちているビニール袋なんて普通ゴミだと思うし、持って行ったからって罪に問われるのは変だし、罰金の金額が異常に高い。

一体何があったの？？と読んでみました。

ニュースの内容

Aさん（５３）はインチョン市のあるマートにて、4000ウォン（400円弱）相当の犬のおやつを盗んだ窃盗容疑で罰金70万ウォン（7万円弱位）で略式起訴されました。

最初、警察は占有離脱物横領容疑で検察に送致しましたが、検察はマート内で拾ったものは原則的にマートの主人のものだとして窃盗罪に変更されました。

Aさんの訴え

納得できないのはAさんです。

 

Aさんは去年の7月ごろ、インチョンのある店で買い物をして、買ったものが少なかったので、ゴミ箱の前に落ちていた使い捨てのビニール袋を拾って、買ったものを入れて持って帰りました。

すると、何か月か後に警察から連絡が来たのです。

やりきれなかったAさんは、

「誰かがゴミ箱に捨てようとして床に落としたんだと思ってビニール袋を使った罪で70万ウォンの罰金刑を宣告された」

「最初は占有離脱物横領罪だと聞いていたのに蓋を開けてみたら窃盗罪だった」

と、青瓦台（大統領府）のサイトに請願を出しました。

「相談した弁護士は無念を晴らすためには刑事裁判しかないといいますが、弁護士費用もないし、だいたいこんなことが法的に窃盗にあたるのか」

と訴えるAさん。

もっともな話です。

 

では、4000ウォン相当の犬のおやつというのはどこから出てきたのでしょう。

Aさんによると、

「警察に申告した持ち主はビニール袋の中に犬のおやつがあったといいますが、見たこともないし、置いていったという場所も実際に拾った場所と違います。」

ということです。

 

この話が事実なら、50ウォン相当、つまり5円にも満たない使い捨てビニール袋を持って帰っただけで7万円弱の罰金刑ということです。

やりきれないですね。

 

検察関係者の話

こうなったのにはどうやら一応背景があるようです。

検察関係者の話によると、確認はできていませんがAさんには同種の前科があるようです。

そしてCCTVで確認したということです。

 

結局刑事裁判へ

Aさんはよほどやりきれなかったのでしょう。

結局は刑事裁判に臨むそうです。

もっともな話です。

誰だってゴミ箱の前にビニール袋が落ちていたらゴミだと思いますよ。

それを再利用したのですから、環境にはむしろいいことですらあります。

もし犬のおやつが入っていたとしてそれを弁償したって400円足らず、ましてゴミ袋だけなら5円にもなりません。

それなのに、略式起訴されて7万円も罰金を払わされてその上、窃盗罪という不名誉な罪名までついてしまったのですから。

裁判となれば焦点はやはり、犬のおやつの有無でしょう。

果たしてマートのCCTVに犬のおやつが映っているのかどうかは知りませんが、

こ　ん　な　こ　と　で　私　た　ち　の　お　さ　め　た　税　金　を 　無　駄　遣　い　す　る　な　よ　！

とだけ、言っておきます。

検察改革は絶対に必要だと思います。

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