【世界の産地別コーヒー】ベトナム産コーヒー~ロブスタの世界一の産地
今日はブラジルに次いで世界第2位のコーヒー豆生産国で、ロブスタ種では世界第一位を誇るベトナムのコーヒーについて調べました。
ベトナム産コーヒーの基本データ
世界の生産量に占める割合:14%
生産量:世界第2位(153万トン/2016年)
主な種:アラビカ種5%、ロブスタ種95%
主な品種:カティモール、チャリ(エクセルサ)
収穫期: 10月~4月
生産処理:ナチュラル、ウォッシュト(一部)
ベトナム産コーヒーの生産形態と特徴
ベトナムには1857年にコーヒー栽培が開始されました。20世紀終盤、生産を急拡大して10年で世界第2位の生産国に上り詰めました。その結果、ロブスタ種が市場に多く出回り、低価格、低品質の流れが起きましたが、現在は政府が需給バランスの安定化に取り組んでいます。日本には主に缶コーヒーやインスタントコーヒーの原料として輸入されています。
最近日本でも認知度が高まってきたベトナム式コーヒーは、ロブスタ種独特の強い苦味と練乳の甘さがマッチした濃厚な味わいのコーヒーです。ベトナム式コーヒー(アイス・ホット)の淹れ方についてはこちらをご参照ください。
ベトナムのコーヒーの格付け方法
ベトナムのコーヒーは、欠点豆の割合とスクリーンサイズによって格付けが決まります。G1が最も上質で、G2,G3と続きます。
ベトナムロブスタ
特徴:香ばしい香り、強い苦味。
焙煎度:中深煎り
楽しみ方:ベトナム式コーヒー、ミルクコーヒー、ストレート、アイスコーヒー
ベトナムのコーヒーの主な生産地区
北中部
トゥアティエン・フエ省、クアンチ省、ハティン省、ゲアン省、タインホオア省。山によってモンスーンが遮られる、アラビカ種の栽培が拡大している地域です。
南中部
クアンナム省、クアンガイ省、ビンディン省、フーイエン省、カインホア省。乾季に水をやって開花時期を操作し、有利な時期に収穫を行っています。
中部高原
ダクラク省、ザライ省、コントゥム省、ラムドン省。海抜500~700mで栽培されています。一日の寒暖の差が激しく、雨季と乾季があります。
東南部
ドンナイ省、バリア・ブンタウ省、ビンフオック省。肥沃な赤土の湿潤な熱帯地域です。ロブスタ種に最適な気候です。収穫は乾季に行います。
参考文献
もっと詳しく知りたい方はこちらの本をどうぞ!
『コーヒーの基礎知識バリスタテクニック・100のレシピCOFFEE BOOK』Anette Moldvaer著 誠文堂新光社
『知れば知るほどおいしく飲めるコーヒー辞典』藤田政雄著 日本文芸社
『極める愉しむ珈琲辞典』西東社
♥書籍のご購入はこちら
♥電子書籍版のご購入はこちら
【おすすめの記事】